自宅では普通に話せても、学校にいる時など特定の状況下で話せなくなる「場面緘黙(かんもく)」を発症した少女が同じ症状に悩む子どもたちに向けて、昨夏から専門家と動画投稿サイトのユーチューブの番組に出演し、応援メッセージを発信している。「場面緘黙について正しい知識を持とう」「悩んでいるのはあなた一人じゃない。助けてくれる人がたくさんいる」と、温かな言葉をネットから伝える。【坂根真理】 この番組は「はなせるTV」。当事者で中学1年の「香梅(こうめ)」さんと、場面緘黙に詳しい長野大(長野県上田市)の高木潤野教授(41)=言語・コミュニケーション障害=が出演する。場面緘黙は、主に幼児期に発症する不安症の一種で、強い不安と緊張などで話すことができなくなってしまう症状が続く。小学生では500人に1人が発症し、全国には場面緘黙の子どもが約3万人いるとされる。高木教授によると、家庭では普通…