自閉症の男の子ジェイソンと父ミルコたちの葛藤と触れ合いを描いたドイツ映画「ぼくとパパ、約束の週末」(マルク・ローテムント監督)が15日から、新宿ピカデリー(東京都新宿区)などで全国公開される。映画は…
作品を通じて人種平等や正義を訴えてきたこれまでの活動を認められ、リーは10月にフリーダム賞を受賞した COURTESY OF THE NATIONAL CIVIL RIGHTS MUSEUM/BRANDON DILL <『マルコムX』『ドゥ・ザ・ライト・シング』......。黒人の日常や文化を描く多くの映画を通じ、公民権を推進してきたスパイク・リー監督インタビュー> スパイク・リーは映画監督として長年、アメリカの黒人社会が直面するテーマに深く切り込んできた。1986年のデビュー作『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』をはじめ、高い評価を得た89年の『ドゥ・ザ・ライト・シング』など、監督だけでなく脚本や製作を務めた作品も多い。 リーは、この『ドゥ・ザ・ライト・シング』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされるなど、早くからその実力を業界でも認められてきた。 ただしアカデミー賞の受賞までこぎ着けたのは、
9月に日本で公開された映画『サウンド・オブ・フリーダム』は、全米では興行収入第1位となるヒットを飛ばし、日本でも話題になった。一方、同作は「Qアノン」と呼ばれる陰謀論との関係が指摘されており、注釈がなく配給・宣伝されたことが問題視されている。女優の板野友美氏が感想を投稿した際にも、SNSで物議をかもした。 "サウンドオブフリーダム"観てきました。 全米興業収入第1位 児童人身売買の実話を基に制作された映画。 アメリカで公開に5年、更に日本公開まで1年もかかっての公開だそうです。 たくさんの方に今すぐ 見てほしいなと私は感じました。 特に、小さな子どもがいる親は必ず観るべき。。… pic.twitter.com/mqfN8KT2bV — 板野友美 (@tomo_coco73) September 29, 2024 同作に限らず、アメリカ発の映画やドラマは「陰謀論」と関連していることも多い。背
ハリウッドが、とてつもない絶望と悲しみに暮れている。 大統領選でトランプの勝利が判明した現地時間5日朝、アレック・ボールドウィンは、ただ真っ黒な画像をインスタグラムに投稿した。言葉すら出ないというように。一方で、クリスティーナ・アップルゲートは、「女性の権利に反対する票を入れた人は、私のフォローをやめて。あなたたちがやったことは普通じゃないから。そういうフォロワーはいらないわ。それと、私は、ファンのためのこのアカウントを閉鎖する。本当に気分が悪い」と、X(旧ツイッター)で怒りをぶちまけている。その後、彼女は少し落ち着いたようで追加の投稿をしたが、ベット・ミドラーは、トランプのキャンペーンを支えたイーロン・マスクが所有するXのアカウントを無言で削除した。 カマラ・ハリスを公に支持し、キャンペーンに貢献したハリウッドセレブには、超大物もたくさんいる。その人たちはまだ何も発言していないが、8年前
『HOW TO BLOW UP』( 公開中) 原作は、気候変動学者アンドレアス・マルムの著書『パイプライン爆破法 ─ 燃える地球でいかに闘うか』。環境破壊に人生を狂わされたZ世代の環境活動家たちが、石油パイプラインを破壊する大胆な作戦を実行する。全米では昨年公開され、スマッシュヒットに。Photo: ©Wild West LLC 2022 過去250年の歴史において、社会主義的ムーブメントの成功例には、必ず何らかの形で計画された「物の破壊活動」が入っていたという事実があります。気候危機においても果たしてそれは有効なのか─それが、原作とこの映画がともに問いかけていることです。私自身も気候危機を、現在における最も大きな社会問題だと感じているので、今作を制作するにあたっての最大のモチベーションは、「自然界が崩壊し、我々がそこで生きることができなくなってしまう状況への恐れ」でした。 気候危機に関し
俳優・奈緒(29)主演の『先生の白い嘘』(7月5日公開)は、累計部数100万部を突破した鳥飼茜氏の同名コミックを原作に、男女の性に向き合った人間ドラマ。『植物図鑑 運命の恋拾いました』(2016年)、『弱虫ペダル』(20年)、などで知られる三木康一郎監督(54)が企画から公開まで約10年がかりとなった本作の舞台ウラを明かす。 俳優・奈緒(29)主演の『先生の白い嘘』(7月5日公開)は、累計部数100万部を突破した鳥飼茜氏の同名コミックを原作に、男女の性に向き合った人間ドラマ。『植物図鑑 運命の恋拾いました』(2016年)、『弱虫ペダル』(20年)、などで知られる三木康一郎監督(54)が企画から公開まで約10年がかりとなった本作の舞台ウラを明かす。(取材・文=平辻哲也) 本作は、男女間の性の格差をメインテーマとし、女性の秘められた性の快楽も描いたコミックの映画化。主人公は高校教師の原美鈴(奈
映画『窓ぎわのトットちゃん』 オリジナル サウンドトラック NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンAmazon ある人から、「シロクマさんは『窓ぎわのトットちゃん』を見ておいたほうがいいと思う」と勧められ、疲れたまま週明けを迎えようとしている連休最終日に観に行った。映画館に来ているお客さんは大半が私より年上で、公開から約1か月にもかかわらず客席は結構埋まっていた。 私は原作を読んでいないし、この作品を作った人たちがどういう狙いで制作したのかを知らない。この作品を自分がどう受け取めたのかを確かめてみたかったので、パンフレットのたぐいを買わなかったからだ。インターネット上での評価や噂話もほとんど知らない。先週までノーマークだったからだ。 「トットちゃんはADHD」では片づけられない世界 映画が始まって間もなく、一般的な小学校に通学するトットちゃんが描かれる。私はまず、ここでスゲーと思っ
なぜ日本映画は多様性を失ってしまったのか? ネット配信やSNSに押されメディアの天辺から転落してしまったのか? 最新出演映画『月』の公開を10月13日に控えたオダギリジョー(47)に、20年以上歩み続けた映画界の現状を尋ねた。(全2回の1回目/続きを読む) ◆◆◆ オダギリジョーが主演にこだわらなくなった理由 ――ある時期から主演することにこだわらなくなりましたよね。 オダギリ まあもともと、役の大小で仕事をジャッジするタイプではないんですが、たしかに主演を避ける傾向はあるかもしれません。主演をやることはその作品を背負うことと一緒ですし、そこには自分の名前も作品の顔として残ってしまうので、一緒に死んでもいいと思うほどの作品でないと主演したくないんです。それだけの思いになれる作品が少なくなってしまったということなんでしょうね。 少し踏み込んだ話をすると、主演は物語の中心にいるから、役者からす
イスラーム映画祭8では、フランスのマグリブ移民とその第二世代をテーマにフランス映画の小特集が組まれ、下記2本が上映されました。 『ファーティマの詩(うた)』 『エグザイル 愛より強い旅』 ここでは、パリ同時多発テロから3ヵ月後の2016年セザール賞で最優秀作品賞を受賞した、フィリップ・フォコン監督作『ファーティマの詩(うた)』と、上映後のトークをご紹介します。 『ファーティマの詩(うた)』 原題・英題:Fatima 監督:フィリップ・フォコン / Philippe Faucon 2015年/フランス=カナダ/フランス語・アラビア語/78分 予告篇 https://www.youtube.com/watch?v=eHM9rSskaqw ★日本初公開 リヨンの郊外(バンリュー)の団地で暮らすアルジェリア移民のファーティマ。夫と離婚し、二人の娘たちに教育を受けさせるため、朝から晩まで清掃や家政婦
映画を早送りで観る人たち なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのか――。なんのために? それで作品を味わったといえるのか? 著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか? いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか? あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書) 作者:稲田 豊史光文社Amazon 本書は『「映画を早送りで観る人たち」の出現が示す、恐ろしい未来(稲田 豊史) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)』から始まった早送り論についての、派生記事のとりまとめや書き下ろしを含んだ総括である。コンテンツの消費者にも、脚本家にもインタビューしており、ま
アジア系女優として初の主演女優賞獲得となったミシェル・ヨーをはじめ、作品賞、監督賞など2023年のアカデミー賞を席巻した話題の映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。 昨年の春に映画が公開されたアメリカでは、特にZ世代からの熱い支持を得ているという。 人種の壁を破っただけではない、その革新性と魅力はどこにあるのか? 『世界と私のA to Z』の著者で、本作品の監督・ダニエルズのお二人にもインタビューした竹田ダニエルさんが、その多層的な魅力を徹底解説します! (「群像」2023年4月号より転載) エブエブがアメリカでは社会現象化 いまアメリカでは、Z世代の間で『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(Everything Everywhere All at Once)』の革命が起きている。「世界で最も凄い映画」と評価する声が後を絶たず、『ミッドサマー』『ユーフ
町山智浩さんが2023年3月14日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中で2023年のアカデミー賞を振り返り。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が成し遂げた快挙や、今回受賞した作品の共通点などについて話していました。 (山里亮太)アカデミー賞、おっしゃっていた通りになりましたね。エブエブ祭といいますか。 (町山智浩)そうですね。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が7部門を取りましたね。本当にこれ、すごい歴史的な快挙ですよ。どうすごいか?っていうと、アカデミー賞史上初のカンフー映画の作品賞受賞ですね。これ、すごいことですよ。カンフー映画がアカデミー賞を受賞したっていうこと自体が。 (山里亮太)そうですね。今まで、ないんですね。 (町山智浩)なんですよ。これ、しかもSF映画なんですよ。要するに、サイエンス・フィクション映画が過去に取ったことは1回だけあ
笑いやユーモアは、人間が生きていくうえで必要不可欠なものの一つだろう。笑うと、「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンや、幸福感をもたらすドーパミンといった脳内物質が分泌され、心身共に大きな健康効果が得られるという。 また、米スタンフォード大学経営大学院では、ユーモアを信頼構築に役立てとようとする講義が行われるなど、笑いはビジネスの分野にも活用されている。 米作家のマーク・トウェインは「人類が持つ非常に効果的な武器、それは笑いだ」と言ったそうだが、戦場からユーモアによって連帯を広げようとするウクライナ市民の取り組みは、多くの海外メディアに好意的に取り上げられた。 2022年10月におこなわれた東京国際映画祭でも、笑いによって日本のテレビ界に立ち向うひとりの芸人のドキュメンタリーが話題になった。ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏を追った『アイ アム ア コメディアン』だ。
『激怒』のリアリティ 文:山内直志 高橋ヨシキの初長編映画『激怒』が大好評上映中だ。舞台は日本のどこにでもあるような町・富士見町。一度怒りに火がつくと見境なしに暴力を振るう刑事・深間(プロデューサーも兼ねる川瀬陽太が演じる)が行き過ぎた行動の結果、アメリカで3年間の投薬治療を受ける。帰国した深間は町の様子が一変しているのに驚く。面倒を見ていた不良たちは姿を消し、町内会が組織した自警団が「安全・安心」のスローガンのもと、暴力的なリンチを繰り広げていたのだ。町民の行きすぎた治安維持に深間は押さえ込んでいた怒りを蘇らせる。 『激怒』は刑事ものというジャンル映画として制作されたが、そこには現代日本の不穏な空気が充満している。こうした見方に対して、監督の高橋は「ジャンル映画には社会批評性が孕まれている」とことあるごとに発言している。『激怒』では町の治安を守る警察と町民が結託しリンチが横行している。不
カズオ・イシグロは、自身が映画通であると告白している。そして、彼にとって不可欠な人物に言及する際は、作家よりもまず2人の映画監督の名を好んで挙げてきた。その2人とは、小津安二郎と成瀬己喜男だ。 作家で2017年ノーベル文学賞受賞者のイシグロが彼らを選ぶのは、そこに彼自身の姿を見るからだ。「抑制の達人」──機微のない定義でそう呼ばれているように、『日の名残り』『わたしを離さないで』(両作には輝かしい映画化作品もある)といった小説をイシグロは手がけてきた。 そして今回、黒沢明の傑作『生きる』を原作とした映画『生きる LIVING』で、オリヴァー・ハーマナス監督と初めて映画のリメイクに挑んだのだ。 映画『生きる』にイギリスの要素を取り入れる ──エリザベス女王が亡くなりました。この変化のときに、あなたはどのような省察をしていますか? 今は複雑なときですね。でも、ブレグジットを遂行して以来ずっとそ
予期せぬ妊娠、責任と心身の苦労を母親たちは背負う。自宅にて一人で出産する孤立出産も後を立たず、非難の目は母親にばかり向く。しかし、産むことを望む女性が安心して「母親になること」を選択できるように、社会や周囲のサポートがもっと必要なのではないか。 映画監督・是枝裕和の最新作『ベイビー・ブローカー』は、育てることが困難になった赤ちゃんを匿名で預けられる「ベイビーボックス(日本では「赤ちゃんポスト」と呼ばれる)」を題材に、赤ん坊を売ろうとしていたふたりが赤ん坊の幸せを考え始めるプロセスを描く。その裏の物語として、「母になることを選ばなかった女性たちが赤ん坊と旅をして『母』になる話を描いた」と、監督は振り返る。 本作では、児童養護施設で育ってきた子どもたちへの切実な願いがあったうえで、母親に対しても「寄り添う」視点が描かれる。これまでの人生や犯した罪から自身を卑下し、母親に相応しくないという理由で
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難民申請を却下された少女埼玉県に住むクルド人家族を描いた映画『マイスモールランド』の主人公は、クルド人の少女チョーラク・サーリャ(嵐莉菜)。いまは高校に通いつつ、いずれ小学校の教師になりたいという夢を抱いている。コンビニのアルバイトで進学費用を貯めるサーリャは、同じクルド人コミュニティから頼まれる通訳や事務作業などの雑務をこなす役割を担わされてもいて、部活動を断念しなくてはならなかった。ある日、一家4人はそろって難民申請を却下され、在留資格を喪失してしまう。ビザがなければ大学進学も、アルバイトもできず、許可なしには居住地の埼玉県から出ることすら許されない。父は入管施設に収容されて出てくる見込みがなく、残された家族の暮らしは困窮していく。 社会から放逐された一家の姿を描いた本作は、監督の川和田恵真が日本のクルド人コミュニティへの取材を重ねて完成させたルポルタージュ的な要素も強い。入管法の問題
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