英国が1月31日に欧州連合(EU)を離脱した。離脱を決めた国民投票から約3年半、ようやく達成できたブレグジット(英国のEU離脱)だが、これに伴って足もとの国内が揺れている。 英国という連合王国を形成する「国」の一つ、スコットランドで独立機運が再燃する気配を見せているのだ。スコットランドは人口比でイングランドの10分の1程度の約540万人の「小国」だが、もともと独立志向が強い。2014年に独立の是非を問う住民投票を行い、反対多数となって独立に向けた動きはいったん沈静化した。 しかし、16年のEU離脱を問う国民投票では約62%がEU残留を支持した。英国内の他の「国」に比べてずぬけた「親欧州」であるスコットランドでは今、「独立したうえでEUに再加盟」という考え方が勢いづきつつある。なぜ独立を望み、どうしてそれほど「親欧州」なのか――。探っていくと、イングランドなど他の英国の「国」とは異なった、ス