Interview / Post 『バティモン5 望まれざる者』ラジ・リ監督インタビュー「映画が訴える力は暴力より強い」 2024.5.23up 芸術家が集う花の都と称えられ、ファッションの主要都市でもあるフランス・パリ。華やかなイメージがある一方で、フランス社会と移民たちの格差や分断、若い移民2世、3世たちによる抵抗や警察との衝突が繰り広げられてきた。 そんな移民問題の象徴的な場所が、ヴィクトル・ユゴーの小説『あぁ、無情』の舞台となったパリ郊外のモンフェルメイユ。その状況を描いた映画『レ・ミゼラブル』(2019)を世に送り出したのが、自身も移民のラジ・リだ。世界を揺るがした監督の待望の新作は、女性の眼差しで移民問題を語る『バティモン5 望まれざる者』。公開にあたって来日したラジ・リ監督に話を聞いた。 ──ご自身はモンフェルメイユで育ったとのことですが、治安が悪く貧しい環境の中で、カメラを