主人公が手術によって脳を取り出し、思考だけの存在になって生き続ける。あるいは脳の中にある情報をすべてネットにアップロードし、デジタルな存在として進化する。SFにはこうした思考と肉体の分離がよく描かれますが(個人的にはやはり攻殻機動隊が思い出されるところです)。しかし残念ながらこれはSFだけの話で、実際には心と身体は不可分であるということが、様々な研究によって明らかになっているのだとか。本書"How the Body Knows Its Mind"は、そうした意外な心と身体の関係を解説した本です。 著者のシアン・バイロックさんはシカゴ大学の教授。心理学者で、『なぜ本番でしくじるのか』という本も書かれています。 「心と身体は不可分である」などというと高尚ですが、考えてみれば私たちが日常的に体験していることです。身体が疲れている時は頭もさえない、よく寝た朝は気分がすっきりしている、などというのは
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