窓は、壁に囲まれた空間の中にあって外のひかりと風を得るための開口部であるので、閉塞空間のとりわけ苦手な私は、それがどこでも室内に入るとまずは窓を探します。そしてそこから四角く切り取られた、あるいはまあるい形にくりぬかれたお空は見えるのかなと、まずは覗き込んだりするのです。 建築にはちっとも詳しくはない人間ですが、人のつくる建物には何か特殊な事情や、芸術的事由のない限り大体は窓というものがあるもので、それは内側に暮すひとびとが陽光を採光とするために、人間のひかりへの根源的なあこがれがそうさせているのだろうと私は思っていました。 神様も世界の始めにこう言ったそう「光あれ」。 しかし窓というものは、建物の内側にあるひとのためだけではなく、外側にある人のためにも存在しているのでは。というのは大変偏りのある私個人の私見ではありますが。 そう思ったのは、今から4年と少し前の冬、一番下の娘を生んだ後のこ
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