ブックマーク / childdoc.exblog.jp (24)

  • 新世紀エヴァンゲリオン感想 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    娘がTSUTAYAからDVDを借りてきたので、お相伴して観た。 ・造作なくtotal liquid ventilationを行っているようで凄いなと思った。あのコックピットを小型化して保育器に使えたら未熟児の慢性肺疾患なんて悩まなくてもすむのにな。 ・でも学生服と土足が浸かった液体をそのまま肺に送り込んだら肺炎は必発だと思うけどな。それ以前に口腔内の嫌気性菌が入り込んだ時点ですでに戦闘どころではないように思うが。よほど優れた微生物対策が行われているのだろうな。いずれにせよ見習いたいものだ。 ・考え得る限り最悪の組織運営。トップは何を考えているのか分からない。部下は危急の際にも命令にいちいち口答えして行動が遅い。 ・シンジ君がひまに聴く音楽がカセットテープなのがなつかしかった。娘は見たことないかもしれない。ちなみにLPレコードはほんとうに知らないようすである。 ・車のデザインがびみょうに20

    新世紀エヴァンゲリオン感想 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2009/11/18
    この目の付け所。(^_^;)▼ちなみに俺はヤシマ作戦かなんかのTV放映で送電とかに目を付けた。人間おおむねそんなもんである。
  • 二度手間だから「治癒証明」なんてとりにこないでください | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    新型インフルエンザの流行はまだ治まる気配を見せない。しかし既にかかってしまった人はそれなりに回復している。有り難いことである。 有り難いついでに恐縮なことだが、各学校の先生方にお願いしたいことがある。当地においては私立中高一貫校において顕著な傾向なのだが、解熱後2日間して出席停止があけた時点で再度受診して「治癒証明」を貰ってくるようにと指導されている学校がある。これを止めていただきたい。もうすっかり治りましたのにと、親御さんもうんざりした調子で義務的に来診されている。 むろん、こじれているようだと仰って親御さんがご自身の判断でお子さんを連れてお出でになるのを拒むつもりは全くない。当たり前だ。それとは別に、親御さんもこどもさん自身も治ってると自覚されてるのに学校がそうしろと義務づけるもんだから仕方なく受診することになる(それが圧倒的に多いが)のを無くしてほしいということだ。 第一に、そんな「

    二度手間だから「治癒証明」なんてとりにこないでください | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2009/09/28
    「ほんらい学校が(あるいは校長先生や校医さんが)担うべき責任をこっちに回されているような気がして」いあ、気がしてじゃなくて、まず間違いなくそれが目的。同様の証明を要求する企業も同じ。
  • 究極召喚内閣 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    こんどの政権交代をいろいろな人がいろいろに言っているようだが、私には「究極召喚内閣」(@FFX)と評したら腑に落ちる感がある。よのなかを救うためには政権交代だか究極召喚だかしか無いとみんなで信じて、じっさいにそれを使って旧来の害悪たる「シン」を倒してみて、いくばくかのナギ節は訪れたけれど、そのうちに使った究極召喚にエボンジュが乗り移って新たなシンとして復活してしまう。 いまはナギ節。あくまでも。永遠に続くかどうかはわからない。 ・・・とか書いて投稿して、おもむろに「究極召喚」で過去の記事を検索したらこのネタ一回使ってた。陳腐さは世間も私も変わりないようだ。

    究極召喚内閣 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2009/09/19
    「おもむろに「究極召喚」で過去の記事を検索したらこのネタ一回使ってた。」検索しないで言うけど、いわゆる郵政選挙も似たようなもん。
  • いや単なる独り言ですので | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    友人友人がアルカイダだと公言するのと深夜の公園で裸になるのとはどちらが恥ずかしいことだろう。

    いや単なる独り言ですので | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2009/04/23
    ここでも言われてしまっている。「友人の友人がアルカイダだと公言するのと深夜の公園で裸になるのとはどちらが恥ずかしいことだろう。」ブーメラン強烈。(^_^;)
  • 君たちは要らない | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    昨夜はNHKで医療再建云々の特集があったらしい。見なかった。当直明けの日に見て楽しいお話じゃなさそうだからテレビは息子に譲った。見なかったことを喧伝されてもNHKにはいい面の皮かも。でもけっきょくNHKまで出向く暇のある連中が語らってる番組なんだよな。発言中の出演者の携帯が鳴って「あ、すいません呼び出されました」とか言って出て行くようなシーンはなかったのかな。 でも医療の再建がなったとして、その中心にいるのは、いま現在においても医療の最先端にいる面々なんだろうなと思う。崩壊する最前線においても優先的に資源が集まってくる場所で、崩壊なんぞものともせず(あるいは気付きもせず)ばりばりと活躍している面々が、崩壊と再建のあとも医療の中心であり続けるんだろう。崩壊と再建というのはけっきょくは崩壊のあおりを受けてわあわあ言ってる我々みたいな泡沫が洗い落とされるだけのことなんだろう。中心の彼らにしてみれ

    君たちは要らない | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/12/23
    最前線の状況が凍みてくるエントリー。
  • こどものおいしゃさん日記 : 文部科学省がNICUをつくる

    文部科学省がNICUのない8つの国立大学にNICUをつくるとのこと。突拍子もないことを言い出すものだと驚いた。ノーベル賞の南部博士を招聘して科学忍者隊を結成することにしたくらい言われたらもっと驚いたかも知れないけど。 科学忍者隊なら5人で済むけど、NICUを回すのにリーズナブルに行くなら一カ所5人じゃ済まないんだよね。まさか今さら当直と超過勤務で回そうとか言わないよね。ギャラクターなみに構成員あつめないと苦しいんだけど、各大学に人は集まるんだろうか。一般小児病棟とはまた別に当直をたてなければならないし、医師の数だけでもそうとう必要なんだけれどもね。 いろいろしんどいことはあっても、なにさまNICUは小児科でももっとも儲かる部門なんだから、今までその土地の大学病院にNICUがなかったってのはなかったなりの理由とか事情があるものなんだろうと思う。マンパワーが足りなくて小児科一般病棟の当直とは別

    こどものおいしゃさん日記 : 文部科学省がNICUをつくる
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    BUNTEN 2008/12/17
    なんかハコモノ作るだけ作って後はシラネ的発想を思わせる話。ベッドが問題なら家具屋に患者を運べという名セリフ書いてあったのはどこだったか…。
  • 替わりがあるなら大歓迎 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    土曜日当直。準夜帯にうとうと仮眠したが、 NICUでの急変だとか早朝の緊急帝王切開立ち会いとその後のNICU入院処置だとかで深夜帯はほとんど眠れず。ベッドに入るたびにPHSが鳴る状態。朝からNICU直を若手に引き継いで、病棟回診だとか休日外来とかやって(実際はほとんど動けず周囲にはそうとう迷惑をかけた)、14時頃に帰宅した。ジロ・デ・イタリアの第14ステージをつけてみたが、うとうと居眠ってしまうのであきらめて睡眠。19時頃に娘に起こされて晩飯。風呂に入ってまた寝て、午前5時に新生児搬送で呼び出し。7時にいったん朝飯をべに自宅へ戻り(徒歩5分なのがありがたい)、8時出勤して短距離の新生児搬送、その後は普通の月曜日の小児科外来。午後も受付時間外の外来をぼちぼち診て、夕方はNICU当直の先生が伏見まで新生児を迎えに行く間の留守番で23時まで居残り。居残り中もぼちぼちと時間外外来を診察する。片道

    替わりがあるなら大歓迎 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/11/12
    「正解の反応とは「え、ほ、本当ですか? いくらでも代わりはいるですと!? 朗報です。ありがとうございます。すぐ招聘に参ります。ぜひぜひご紹介下さい!!」」うーみゅ…。orz
  • まず1日目の当直が明けた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    午前2時から7時まで寝られて、なんとか1日目は無事に明けた。これなら今日休めれば明日の日直当直から明後日の午前中まではまあ、保つだろう。 月9回の当直とそれに匹敵する回数の自宅待機、休日も今月私が自宅で朝から晩まで過ごせる日は10月12日の1日きりである。こういうはっきりと労働基準法のルール違反な勤務を、私らは自分たちのほうからお上にお願い申し上げてお許しあるいはお目こぼしを頂いているんだ。お上にしてみれば私らに貸しをつくってるつもりなんだろうなと思う。法的には白い手のままで、お上は俺たちの息の根を止めることが簡単にできるんだ。 とうてい遵守できない規則をまず作って、それを守れない現場に対してお目こぼしをすることで、それを貸しにすることで現場よりも優位に立つという行政。現場はルール違反の負い目と、いつ「規則通り」の取り締まりで潰されるか分らないという恐怖とで、例えばこうして小さなブログに書

    まず1日目の当直が明けた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/10/18
    「とうてい遵守できない規則をまず作って、それを守れない現場に対してお目こぼしをすることで、それを貸しにすることで現場よりも優位に立つという行政。」正解かどうかは置くが交通取締がそれだと言われていたな。
  • 大分県で採用不正を理由に20人の先生がやめさせられる | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    大分県で採用に関して不正があったとされる2008年度採用の教諭が20名ほど、解雇されることになったと報じられた。 世間に疎くてよくわからんのだが、採用試験を経て正式に雇用関係が成立したはずの人たちを、採用段階で採用側の内部処理に不備がありましたからと一方的に解雇することが可能なんだろうか。この人たちが生徒への体罰や性的虐待を常習的に行っていたとかならまだしも、現状でこのような解雇のしかたは法律的にOKな話なんだろうか。上級官庁はよく当事者に説明をした上でと言ってるようだが、はじめに解雇ありきで説明ってそれはインフォームド・コンセントとは言わんと思うが。それとも、私は自分の世間知らずぶりを改めて反省しなければならないのだろうか。まあ、法律の話は法律を知らない人間が知らないまま論じても不毛だし、よほど不合理ならモトケン先生のブログあたりに何か出るだろうと期待して、私は現段階ではこれ以上の素人法

    大分県で採用不正を理由に20人の先生がやめさせられる | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/09/03
    このエントリでの意見と感情にほぼ全面的に賛意を表しておく。「このような解雇のしかたは」密かに、誰か訴訟で争わないかとか思っているが世論に阿ねがちの裁判所でそれをやるのはきつかろうなぁ。orz
  • 早期からの経静脈的アミノ酸投与 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    超低出生体重児では、脳室内出血とか慢性肺疾患とか動脈管開存症とかいった合併症がそれほど重篤でなくても、なんとはなく体重増加が悪い。出生予定の時期に体重2500gを越えている子は珍しかった。それが普通だと以前は思っていた。子宮外では自分で呼吸し消化しなければならない。胎盤・臍帯という極めて高度の呼吸・栄養装置を切り離され未熟な肺と腸を未熟な脳がコントロールして自律しなければならない以上、ある程度の歩留まりは避けられないと思っていた。 解決策はコロンブスの卵的に簡単なところにあった。出生当日からの積極的な経静脈的アミノ酸投与である。胎内で臍帯経由で母体から入る潤沢な供給には及ばないにしても、せめて体組織を維持するために必要な1日体重kgあたり1gのアミノ酸を、出生後も絶やさず投与して飢餓期間を作らないようにするというやりかたである。 以前はブドウ糖液で輸液を開始し、日齢2から母乳投与開始、母乳

    早期からの経静脈的アミノ酸投与 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/09/02
    超低出生体重児の育ちに関する意外な結論。へその緒つか母親は偉大である。m(_@_)m
  • 昨年の未熟児新生児学会には片岡直樹先生が招かれていた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    医局の机を片付けていたら日未熟児新生児学会雑誌の6月号が出てきた。まだ開封すらしていなかった。不勉強と片付けの悪さを多忙のせいにして、いまさら目を通してみる。 記事によると、昨年の学術集会(年1回の総会みたいなもんだ)に、かの片岡直樹先生が招かれて、市民公開講座とやらで語って行かれたらしい。例によってメディアのために「後天的な」コミュニケーション障害が生じていると義憤やるかたない調子で訴えておられる。ますます意気軒昂のご様子である。おっしゃるところのメディアによる発達障害の発生率などに関する御論を拝聴すると、どうやら先生は広汎性発達障害も注意欠陥多動性障害もすべてひっくるめてメディアによる後天性障害だとお考えのご様子である。危ういことだ。 11月の学術集会が終わって半年以上、すでに今年度の演題募集も締め切られた時期になるまで片岡先生のご登場を知らなかったのだから私も悠長なものだが、しかし

    昨年の未熟児新生児学会には片岡直樹先生が招かれていた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/08/17
    なんつーかえらいことで。ご同情申し上げます。m(_@_)m
  • 母乳育児と朝日新聞 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    朝日新聞に母乳育児に関して世間の誤解を助長しかねない特集記事が載せられた由で、日ラクテーション・コンサルタント協会が緊急声明を出している(参照:PDFです)。ちなみに朝日新聞の記事は朝日のウエブサイトで検索をかけても見つからなかった。いちおう読んだ記憶はあるのだが、私自身の印象としては、わりと文献なんか調べてまめに取材もして、方向性は間違ってるけど態度としてはまじめに書いた記事だと思った。記事の原文をご参照いただけないのが残念である。ラクテーション・コンサルタント協会の声明から内容をご推察願いたいと申したらルール違反だろうか。 私見であるが、やっぱり母乳哺育とかカンガルーケアとかは、じっさいにやっているところを見て意外とうまくいくもんだねという実感を持ってるかどうかで、認識が極端に異なるんじゃないかと思った。 それは例えば飛行機のようなもので、たとえば19世紀の人にジェット旅客機の設計図

    母乳育児と朝日新聞 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/07/05
    「朝日新聞社というのは記者さんがご自身で母乳育児ができるような職場じゃないんだろうな。」このへんの憶測で噴いたが、もしかして大当り? (^_^;)
  • とり安 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    昨日の日曜から日直当直していて、今日は午前中の外来を終わらせて午後はオフ。こどもたちを歯医者に連れて行くとが言うのでついていく。当についていっただけで、息子がなにか診察室でうだうだ言っていたようだが、泣きもせず暴れもせずで治療そのものは遂行できたようすで、私は待合いで居眠りしていた。 帰路に、歯医者の近所の鳥料理屋で事した。とり安という店で唐揚げ丼をべた。たしか、船場の吉兆に鶏肉を卸していた店だ。むろん私が入れる程度の店だから、そんなにお高いこともないのが吉兆と対照的か。鶏は吉兆に卸していた云々はともかくも、たしかにうまいと思った。 店のテレビではちょうど夕方のニュースが流れていて、その吉兆の廃業について語っていた。船場吉兆の衰退にさいしてはこの店もさんざんな迷惑を被ったと聞いている。えらいタイミングで入ってしまったものだ。しかし店の人はとくに何をいうでもなく淡々と仕事をしていた。

    とり安 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/06/03
    著者が船場吉兆という施設に抱いていたというイメージに笑った。
  • 救ったこととか見殺しにしたこととかあるのかな | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    http://d.hatena.ne.jp/fuku33/20080522/1211444127 駆け出しのときに阪神大震災にあって、はからずも「トリアージ」という現場に立ち会うことになった私としてはですね、人命を救ったり見殺しにしたりした実体験のとぼしい人に、たとえ話のネタでトリアージ云々言われるのはむかつきます。商売の仕方を間違えて客層がおかしくなった百貨店と、あの朝あの救急入口で亡くなっていった人とかあるいは救急まで運ばれることもなかった人とを同列に並べて、自分の話を解さない奴はナイーブだとか感情的だとか仰られてもねえ。いい気なものだと思います。 トリアージに関しては、まじめに正面から語るか、黙るかの、どっちかにして欲しいです。 あのとき救えなかった、というか、救う手をさしのべることもしなかったことにたいして、それを悪だと他者から糾弾されても理不尽だと思うけど、でも、全く正当だと言わ

    救ったこととか見殺しにしたこととかあるのかな | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/05/24
    「実行しなければならないからそれは善なのだという理屈」そういうわけでもないように見える。やはり善というよりは悪ではあろう。それが必要悪であるとしてもなお。
  • トリアージ考 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    NHKの小児救急特集に関する感想の続き。 診に先だって手短で定型的な予診を行い、重症度に応じて診の順序をきめる、いわゆるトリアージであるが、今後の救急診療には必須の手順となろう。重症者を迅速に診るということの、医学的な重要性はいまさら稿で述べるまでもあるまい。加えて、リスクマネージメントの面もあるということを付け加えさせていただく。米国では(日でも既出か?)化膿性髄膜炎に関して、外来受付時間から抗生物質の初回投与までに2時間かかったのは遅すぎ怠慢であるという訴訟があったと聞く。病院側が敗訴したというおそろしい追加情報まである。 現状でさっそく当院にも採用できるかというと、それは困難であろう。医師一人看護師一人でやってる小児科時間外では、トリアージに専念できる人員がない。当院では予診票を書いていただき、看護師が簡単な問診をするので、それがいくばくかトリアージのかわりになっている程度だ

    トリアージ考 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/03/15
    俺なんかは、億一くらいの、後回しにされた子に死者が出たとか後遺症が残ったとかいう場合にどうするかの方が気になってしまう。世に100%はあり得ないから、フォロー(賠償・メンタルケア)策を考えておくべきだと。
  • どこででも生きてゆけるということ ユーコン漂流 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    ユーコン漂流 (文春文庫) 野田 知佑 / / 文藝春秋 ISBN : 4167269139 スコア選択: ※※※※ 長野へ行く出張の往路で読んだ。最近、どこででも生きていけるってどういうことだろうと考え直させられることがあって、思い出した。 アラスカの大河をカヤックで下った顛末である。著者はそれほどの冒険でもないと謙遜するが、しかし動物性タンパクを魚釣りで現地調達するなどいろいろとワイルドである。しかし、著者はそれでも旅が終われば日へ帰る人である。現地には、そこに永住してしまう人もあって、その人々のワイルドさは著者とはたしかにレベルが違うように思われた。(むろん、新幹線や長距離バスのシートでぬくぬくとを読んでいる私などと著者とはレベルが数段違うのだが)。 その人たちにも子供があって、当然に教育の問題が生じる。むかしは全寮制の学校が主流だったが、それでは家族を離散させてしまう。なんや

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    BUNTEN 2008/03/13
    「アラスカで野生に生活する人は外出時も自宅に鍵をかけない」想定されているのが帰る家のある遭難者だからできること。帰る家のない人を想定すべき日本との事情の違いはそこにある。orz
  • 戦前の少年犯罪 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    戦前の少年犯罪 管賀 江留郎 / / 築地書館 ISBN : 4806713554 昭和元年から20年までの時期に発生した少年犯罪について、当時の新聞から事例を集めたものである。書によると当時は今以上に未成年者による殺人が多い。それも貧困によるものとは限らない。かぎらないどころか、徴兵前の10代は働き口も多く金銭には困っていなかったとのことである。戦前には性犯罪も多いし虐めも校内暴力も学級崩壊も多い。なのに戦前の親の甘さや放任ぶりは目に余る。自分ではしつけの一つもできないくせに学校の先生を責めたてるモンスター親も戦前からあるものらしい。まあ学校の先生も小学校の修学旅行で生徒を強姦したりしてるから似たり寄ったり。引用されている新聞記事は、このペースで猟奇的事件が続いていたらサカキバラ事件も影が薄れるかもしれんとさえ思える。加えて、旧制高校の学生という、特権意識丸出しに治外法権状態で犯罪行為

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    BUNTEN 2008/02/18
    本の紹介。"昔は良かった"説への強烈な一撃。
  • 獄窓記 再生のナラティブ | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    獄窓記 山 譲司 / / ポプラ社 ISBN : 459107935X 書において、著者が描くところの著者自身は、入獄前の政治家時代には自分の行為の犯罪性にうすうす気づいていても目をつぶる愚か者であった。入獄後にはあらためて、活動の重点を福祉にも置いていた国会議員でありながら障害者福祉の実態を知らなかったという愚かさの自覚が付け加わる。その自分が逮捕から実刑判決におよぶ入獄前の体験や、獄中生活の体験によって覚醒していく。獄中では、自らの受刑者としての体験に加え、障害を持った受刑者を糞尿にまみれて世話した体験も加わって、壮絶としか言いようのない体験をしている。その体験を経て再生した自分を語る物語である。 あくまでもこれは彼が彼自身について語った物語である。獄中生活を終えた自分自身を立て直すために、彼にはこの物語を語る必要があった。自身を正当化するという目的をもった行動ではなく、自身を解釈

    獄窓記 再生のナラティブ | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2008/01/19
    福祉を受けるには役所なり事情に詳しい人なりからそれなりの知恵を付けてもらうあるように思います。それが困難な人にとっては、刑務所が最も生存可能性が高い場所であると思われます。知的障害サーベイが望まれる。
  • 君らは「びじねすまーん」だから | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話 元記事を拝読して、論文もついでに読んでみた。内容は元記事の如く。 でもこれってHarvardのBusiness Shoolの人が書いたんだよな。Medical Schoolじゃなくて。現場の人っつうよりは管理者層になる人らの系列が書いた論文なんだよね。あるいは、管理者層の人らに対して「貴院の運営にはこういう問題(注)があります」と進言して金にする「こんさるたんと」稼業に進もうとする人らのね。 (注)たとえば接客がねずみ王国のやりかたを見習ってないとかね。ちゅうちゅう。 そういう人らにとっては、現場でなんとかしてしまう面々ってのはどっちかというと敵なんだろうなと思う。将来には病院管理者やなんかの経営者を目ざす面々がこういう思考をして、まわりにイエスマンと尻ぬぐいばっかりを置かないよう自戒するってのは歓迎だけれど、コンサルタントのニッ

    君らは「びじねすまーん」だから | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2007/12/01
    システム的な欠陥を見つけるのが比較的得意(で、疎まれることが多いorz)なわたくし的には「カイゼン」を支持したいところだけど。うーむ。(^_^;)
  • 用語規定では「尊厳死」とは何をさす語なのだろうか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    厚生労働省は、終末期の治療方法を文書で前もって確認しておくことに診療報酬をつける方針なのだそうだ。そのニュースに接して、我ながらいささか単純直截な読書だよなと思いつつも「イェルサレムのアイヒマン」を再読した。 イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告 ハンナ アーレント / / みすず書房 ISBN : 4622020092 ホロコーストに関するナチの文書には、「絶滅」とか「殺害」とかいう不穏当な言葉は出てこないそうだ。一切の通信には厳重な「用語規定」が課せられていた。 殺害を意味するものと規定されていた暗号は<最終的解決>、<移動>Aussiedlung、および<特別処置>Sonderbehandlungだった。移送は<移住>Umsiedlung、および<東部における就労>Arbeitseinssatzとされたが・・・(同書67ページより引用) <尊厳死>ってのは、用語規定的に

    用語規定では「尊厳死」とは何をさす語なのだろうか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
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    BUNTEN 2007/11/07
    「<尊厳死>ってのは、用語規定的に、なにか別のもっと露骨な概念をさす語ではないんだろうねと念をおしておきたい。」金不足で"尊厳死"させられかねないので同意。