欧州で6日に行われた選挙が面白い結果になった。仏大統領選で現職のサルコジ氏が敗れ、社会党のオランド氏の当選が決まった。ギリシャでも与党の過半数割れとなり、第1党が連立樹立できずに再選挙の可能性も出てきたのだ。 共通するのはいずれも緊縮政策派が敗れたことだ。オランド氏は緊縮財政より欧州中央銀行での金融緩和を含む経済成長政策に力点を置いている。欧州の各国首脳らは、緊縮政策が選挙で選択されなかったことを理解する必要がある。 こうした欧州危機の時に、ノーベル賞受賞者でもあるアメリカの経済学者ジョセフ・スティグリッツ氏は、欧州の緊縮策は「自殺」への処方箋だと言っている。同じくノーベル賞受賞者のポール・クルーグマン氏も、緊縮政策は「狂気の沙汰」として、はっきりとおかしいと言っている。多くの人は経済危機時の緊縮政策は間違っているという点で同意するだろう。 このような健全な見方からいえば、ヨーロッパ