来週の重要経済指標、主要企業決算についてPDF版のレポートで解説しています 昨晩(5月9日)のNY為替市場で、1ドル100円の大台まで円安が進んだ。メディアでは、「米雇用指標の改善」によって、円安が進んだとされている。5月8日のレポート「目線を少し変えた方がいいかも」でも指摘したが、当面、市場の変動は、これまでのようなアベノミクスへの期待よりも、米国などの世界経済の動向に左右されると考えている。実際に、昨晩のドル円の動きは、「円安」よりも「ドル高」の側面が大きい。 そして、昨晩のドル円の動きをみると、米雇用指標の改善が、大幅な円安をもたらしたわけではない(グラフ参照)。雇用指標改善でドル円は99円台半ばに上昇したが、NYの午後に、米国債の入札で米債券への需要が強いとことが判明しドル高に動き、そしてフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁の講演での「QE(量的金融緩和)はリスキーである」など