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科学史に関するBasilio_IIのブックマーク (61)

  • 矛盾に満ちた実在/科学者としての オッペンハイマー | 科学史家による映画『オッペンハイマー』考 | 伊藤憲二 | WEBみすず

    クリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』は劇場で繰り返し鑑賞するに値する傑作だ。映像と音響による物理学的内容の表現、複数の視点の交差、時間軸を行き来する叙述、主人公の心象の映像化など、『メメント』『インセプション』『インターステラー』『テネット』といった作品でおなじみのノーラン監督の技法にいっそう磨きがかかっている。名優が次々と登場して繰り広げる印象深い場面の数々、多数の伏線が配置された複雑な展開、『ダークナイト』にも増して深刻な問いを投げかける重厚なテーマ。これらが合わさって感覚と理知の両方を刺激し、3時間の長さでも緊迫感が続く。 この映画を観たとき、筆者は不思議な感覚に包まれた。それはまず、物理学史上のさまざまな登場人物がこのように注目を浴びている映画の中に当たり前のように登場していることだ。現代物理学史というマイナーな研究分野にいて人知れず研究しているつもりだったのに、

    矛盾に満ちた実在/科学者としての オッペンハイマー | 科学史家による映画『オッペンハイマー』考 | 伊藤憲二 | WEBみすず
  • 顕名の著者と匿名の査読者 シザール『科学ジャーナルの成立』第3章 - オシテオサレテ

    科学ジャーナルの成立 作者:アレックス・シザール 名古屋大学出版会 Amazon アレックス・シザール『科学ジャーナルの成立』柴田和宏訳、伊藤憲二解説(名古屋大学出版会、2024年)、115–153ページ。 科学ジャーナルの歴史についての研究書の邦訳が刊行されたので、その第3章「著者と査読者」を読む。 科学の発展に貢献したかどうかは、何よりも科学論文の執筆者(オーサー)であるかどうかによって判定される。このような考え方は当たり前に思えるかもしれない。しかし実際には、このような考え方が有力になったのは、ある特定の時期の特定の状況の中でのことであった。19世紀前半のイギリスでは、王立協会を改革しようとする動きがあった。改革を主導しようとした人々は、おおよそ次のように考えた。イギリスの王立協会は、フランスのアカデミーと違い、公的な援助を十分に受けられていない。これは、その有用性が十分に認知されて

    顕名の著者と匿名の査読者 シザール『科学ジャーナルの成立』第3章 - オシテオサレテ
  • 科学ジャーナルの成立 « 名古屋大学出版会

    2024年7月31日出来 ジョン・ダン全詩集[新装版] 湯浅信之 訳 A5判・上製・734頁 税込11,000円/体10,000円 ISBN 978-4-8158-1161-7 Cコード 0098 詳細を見る 2024年7月31日出来 レオパルディ カンティ[新装版] ジャコモ・レオパルディ 著 脇 功・柱元彦 訳 A5判・上製・628頁 税込9,900円/体9,000円 ISBN 978-4-8158-1162-4 Cコード 0098 詳細を見る 2024年7月31日出来 ペトラルカ 凱旋[新装版] フランチェスコ・ペトラルカ 著 池田 廉 訳 A5判・上製・344頁 税込6,600円/体6,000円 ISBN 978-4-8158-1163-1 Cコード 0098 詳細を見る 2024年7月22日出来 グローバル冷戦史(第2刷) O・A・ウェスタッド 著 佐々木雄太 監訳 小川

  • 科学文明の起源 ジェイムズ・ポスケット(著/文) - 東洋経済新報社

    紹介 ヨーロッパ中心の科学史を覆す! 科学革命は大陸を越えた文化交流と、古今東西の知られざる科学者のたゆまぬ努力によってもたらされた。 現代世界の見方を変える、かつてない視点で描く近代科学の発達史。 コペルニクスやガリレイ、ニュートン、ダーウィン、アインシュタインといった科学者の名前は、誰もが知っている。 そして、近代科学は16世紀から18世紀までにヨーロッパで誕生し、19世紀の進化論や20世紀の宇宙物理学も、ヨーロッパだけで築かれたとされている。 しかし、科学技術史が専門のウォーリック大学准教授、ジェイムズ・ポスケットによれば、このストーリーは「でっち上げ」であり、近代科学の発展にはアメリカやアジア、アフリカなど、世界中の人々が著しい貢献を果たしたという。 科学の未来は、グローバリゼーションとナショナリズムという2つの力の中間の道を見つけられるかどうかに懸かっている。 政治やイデオロギー

    科学文明の起源 ジェイムズ・ポスケット(著/文) - 東洋経済新報社
  • それでも地球は動いているのか? Livio, "Did Galileo Truty Say ..." - オシテオサレテ

    ガリレオに帰される「それでもそれ[地球]は動いている」という言葉がある。この言葉をガリレオは当に口にしたのだろうか。この問題については重要な研究上の進展が2020年に報告されている。Mario Livioによる下記の記事である。ここではLivioの報告を簡単に紹介することにする。 blogs.scientificamerican.com 「それでもそれは動いている」という言葉をガリレオが口にしたというのは、後世にできた作り話だろうというというのが、かつての共通見解だった。この話が最初に現れるのは、Giuseppe Baretti.という人物が1757年に出版した『The Italian Library』という書物においてである。ガリレオの死後100年以上経過している。 状況を変えたのは、ガリレオ研究者であるAntonio Favaroが1911年に受け取った手紙であった。手紙の差出人は、

    それでも地球は動いているのか? Livio, "Did Galileo Truty Say ..." - オシテオサレテ
  • Daily Life:物理(学)帝国主義についての追補

    July 26, 2023 物理(学)帝国主義についての追補 前回の記事で「その後朝永が桑原に確認を当にとったのかどうか、その結果がどうだったのかということは少し調べただけではわからない。」と書いたが、これについて同じ著作集の中にそれについての言及があることをご指摘いただいたので追補したい。 朝永は前回紹介した講演の4ヶ月後、桑原と同席したセミナーで事実関係を確認している。このときの講演とその後の総合討論はそれぞれ「物理学と私」「科学と私」というタイトルで朝永の著作集に収録されている。 「物理学と私」『朝永振一郎著作集 2 物理学と私』小谷正雄解説(みすず書房 1982)、pp.129-172. 「科学と私」『朝永振一郎著作集 2 物理学と私』小谷正雄解説(みすず書房 1982)、173-211. これは1977年7月19日から20日にかけておこなわれた「東京理科大学特別教室セミナー」で

  • Daily Life:物理(学)帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか

    July 23, 2023 物理(学)帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか (細矢先生のお名前を間違えるなどいくつか誤字を指摘いただきましたので修正しました。ありがとうございます)(さらにご指摘をいただき追補を別記事として書きました。)(さらにご指摘をいただきオルテガのスペイン語原文についての追記をしました) 「物理帝国主義」ないし「物理学帝国主義」という言葉は物理学と他の学問のある種の関係や物理学者の態度を指すことばとして漠然と用いられることが多いと思うが、だれがこういう言葉を使い始めたのだろうか? ネット上を少し検索すると「伏見康治によると、この言葉は桑原武夫が初めて使ったとのこと」という解説が出てくる(ウィキペディア「物理帝国主義」の項、2023年7月15日参照)。まずはその参考文献をみてみることからはじめる。 1細矢治夫の記述 典拠となっているのは化学者の細矢治夫が『日物理学

  • 科学革命の構造【新版】 | みすず書房

    世界観の変わり方を語ることで、世界を変えてしまったである。新しい読者への案内としてI・ハッキングによる「序説」を巻頭に付した新版(50周年記念版)。クーンの語りをこまやかに掬い上げたクリアな新訳でお届けする。 原著初版刊行から半世紀以上が過ぎ、その影響はあらためて意識しがたいほど私たちの社会に広く深く浸透している。今日の読者の読み方は、著者の想定をはるかに超えて多様だろう。あなたはどんな動機でこのを手に取るだろうか。科学の進歩とは何かを、根から見つめてみるためだろうか。「パラダイム」「通常科学」「危機」といった概念装置についての、クーン自身の洞見に触れるためだろうか。ニュートンの「革命」、ラヴォアジエの見た「アノマリー」など数多の歴史的事例を手がかりに、著者の目の覚めるような理論的謎解きを追ってみるためだろうか。20世紀のもっとも影響力の偉大な書に数えられるを読むという体験を求めて

    科学革命の構造【新版】 | みすず書房
  • ドーキンスが語る飛翔全史-ハヤカワ・オンライン

  • 早稲田大学リポジトリ

    The Etymology of the Magnet (ἡ μαγνῆτις λίθος): Toponym or Anthroponym?

    Basilio_II
    Basilio_II 2022/03/12
    「磁石(ἡ μαγνῆτις λίθος)の語源について -地名か、人名か- 」
  • 世界の数記号(科学史入門)

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  • マントヴァのガリレオ

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    Basilio_II
    Basilio_II 2021/08/04
    ガリレオがパドヴァ大学に就職する前にマントヴァのゴンザーガ家に声を掛けられていたという話。彼はそれほど、ヴェネツィア・パドヴァ大を評価していなかったのではないかともこと。
  • ラウンドテーブル ウィキペディアと科学史 : 知識とコミュニケーションを考える 日本科学史学会63回年会シンポジウム報告

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  • PCRの誕生【新装版】 | バイオテクノロジーのエスノグラフィー | みすず書房

    PCR法の発明は、1993年のノーベル化学賞に輝いた。受賞したのは、製薬ベンチャー企業シータス社の社員だったキャリー・B・マリスである。そのマリスは、2019年8月に74歳で亡くなった。 今や、PCR法の技術や装置は格段の進歩を遂げている。とはいえ、PCRの原理が発明されて実用化した場所とそれにまつわる人間模様を描いた書の価値が失われたわけではない。むしろ、PCR法の原点を知るための必読文献というべきだろう。なにしろ、PCR法は、遺伝子研究全般のみならず、ウイルス感染の診断検査にまで広く活用されているのだから。」 (「新装版のための訳者あとがき」) PCRは、誰が「発明」したのか。マリス、同僚研究者、実験助手、管理者… 文化人類学者が、1980年代のベンチャー企業の実像を、エスノグラフィー(民族誌)の手法により、科学社会学の研究対象として描く。シータス社の設立から買収されるまで、関係者

    PCRの誕生【新装版】 | バイオテクノロジーのエスノグラフィー | みすず書房
  • 時計のような人体、時計のような政体 Neumann, "Machina Machinarum" #1 - オシテオサレテ

    Hanns-Peter Neumann, "Machina Machinarum. Die Uhr als Begriff und Metapher zwischen 1450 und 1750," Early Science and Medicine 15 (2010): 122–191, here 121–133. 初期近代における時計の比喩の使用を調べた論文を読みはじめる。時計の特徴として、自律的に、規則正しく動くというものがある。この特徴への言及はすでに15世紀後半に見られる(Tortelli, Poliziano, Polydorus Virgilius)。これらの文献で時計が machina と呼ばれていることから、machina の意味合いが変化していたことが見てとれる。machinaという言葉は、中世では静的な構造体(典型的には建築物)を指していた。それが、動的な構造体を指

    時計のような人体、時計のような政体 Neumann, "Machina Machinarum" #1 - オシテオサレテ
    Basilio_II
    Basilio_II 2020/06/07
    「machinaという言葉は、中世では静的な構造体(典型的には建築物)を指していた。それが、動的な構造体を指すものに変化している。」
  • 牛疫 | 兵器化され、根絶されたウイルス | みすず書房

    そのウイルスを制御する力を得たとき、ある人々は根絶を夢想し連帯を訴え、ある人々はそれを兵器に変えた。紆余曲折の歴史をたどる。 牛疫は、数週間で牛の群れを壊滅させる疫病である。徹底的な検疫と殺処分しか防ぐ手段がなく、その出現以来、この疫病は人々に恐れられてきた。 ところが20世紀初め、牛疫ウイルスをワクチンにできるとわかると、牛疫と人々の関係が変わり始める。恐るべきウイルスは、制御可能な力に変わったのだ。 宿主にワクチンで免疫を与えれば、地域からウイルスを排除できる。ある国での成功が他の国でのキャンペーンを誘発し、その先に地球上からの根絶という夢が生まれた。しかしその道のりは、各国の利害にたびたび翻弄されることになった。 その一方で、ワクチンの誕生は、自国の牛を守りながらウイルスで別の地域の糧生産を攻撃できることを想像させた。一部の国々は第二次世界大戦中に生物兵器研究を開始する。研究は、大

    牛疫 | 兵器化され、根絶されたウイルス | みすず書房
  • 占星術と体液論と20世紀医学 - akihitosuzuki's diary

    www.forbiddenhistories.com 先日紹介された Andreas Sommer 先生のウェブサイトである Forbidden Histories. そこに掲載された面白い記事があった。メモというより私の説明かもしれない。 占星術と体液論は、古代・中世・初期近代の医療の核であった。同時代の自然哲学に支えられ、実際に医師たちが使い、最も重要なことだが、教養ある患者たちが需要するものであった。この事態をどのように解釈するかという問題がある。ことに、HSS (Humanities and Social Sciences) の医学史家にとっては、現在の医師たちや進歩主義的な過去を見下すような態度を示す人々と話すときには、この問題は非常に重要である。現在と較べて治療力が低い体系の医療を行っていた過去をどのように捉えるかである。 体液論は人間の四つの体液の考えだが、この背後にあるのは

    占星術と体液論と20世紀医学 - akihitosuzuki's diary
  • 国立歴史民俗博物館学術情報リポジトリ

    In recent years, the connection of Western technologies and rational thought with the starting point of modern Japanese science centered in Edo has been discussed in various forms, in a pre-modern-age argument. We do not have a true image of the mechanic, OONO Benkichi in Kaga, apart from the knowledge that he made the most of Western science to surprise his contemporaries. This paper aims to inve

    Basilio_II
    Basilio_II 2019/03/08
    "絡繰師大野弁吉の伝承的世界とその構造 : 幕末の都市伝説(Ⅴ. 生活文化史への視点)"
  • 科学とシェイクスピア、そして翻訳の困難~『PHOTOGRAPH 51』/北村 紗衣(武蔵大学) | 医学史と社会の対話

    観劇日:2018年4月6日 ロザリンド・フランクリンと作品の背景 アナ・ジーグラ作『PHOTOGRAPH 51』は、DNAの構造解明につながる研究を行ったユダヤ系イギリス人の女性結晶学者ロザリンド・フランクリンの生涯を扱った芝居だ。もとの台は2008年に書かれ、アメリカなどで数回上演されたのち、2015年にマイケル・グランデージ演出、ニコール・キッドマン主演でロンドンのノエル・カワード劇場にて上演され、大きな話題となった。日語初演は2018年4月6日から22日まで東京芸術劇場シアターウエストにて実施され、その後4月25日から26日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでも上演された。演出はサラナ・ラパインが担当した。 ロザリンド・フランクリン(1920-1958) (Wikimedia Commonsより) https://commons.wikimedia.org/wiki/File

    科学とシェイクスピア、そして翻訳の困難~『PHOTOGRAPH 51』/北村 紗衣(武蔵大学) | 医学史と社会の対話
  • 法廷に立つ天文学者 Rublack, The Astronomer and the Witch, ch 12, #1 - オシテオサレテ

    The Astronomer & The Witch: Johannes Kepler's Fight for His Mother 作者: Ulinka Rublack出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2017/12/12メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る Ulinka Rublack, The Astronomer and the Witch: Johannes Kepler’s Fight for His Mother (Oxford: Oxford University Press, 2015), 245–255. ケプラーが魔女裁判で発揮した技能を分析した記述を読む。ケプラーは、母カタリーナが魔女の嫌疑をかけられた裁判で、彼女の弁護のために文書を作成した経験がある。この際ケプラーはすべての証言を文書で提出させるよう求めた。証言

    法廷に立つ天文学者 Rublack, The Astronomer and the Witch, ch 12, #1 - オシテオサレテ
    Basilio_II
    Basilio_II 2018/05/01
    「そもそも神聖ローマ帝国の法は、ある人を死刑にいたらしめるためには、最低でも二人の信頼に足る証言が必要だとしており、しかも証言者はみな男性でなければならないと定めているではないか。」