Daily Life:物理（学）帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか

July 23, 2023 物理（学）帝国主義という言葉を使い始めたのはだれか （細矢先生のお名前を間違えるなどいくつか誤字を指摘いただきましたので修正しました。ありがとうございます）（さらにご指摘をいただき追補を別記事として書きました。）（さらにご指摘をいただきオルテガのスペイン語原文についての追記をしました） 「物理帝国主義」ないし「物理学帝国主義」という言葉は物理学と他の学問のある種の関係や物理学者の態度を指すことばとして漠然と用いられることが多いと思うが、だれがこういう言葉を使い始めたのだろうか？ ネット上を少し検索すると「伏見康治によると、この言葉は桑原武夫が初めて使ったとのこと」という解説が出てくる（ウィキペディア「物理帝国主義」の項、2023年7月15日参照）。まずはその参考文献をみてみることからはじめる。 １細矢治夫の記述 典拠となっているのは化学者の細矢治夫が『日本物理学

[outalaw]

ははぁ。物理学者の態度で帝国主義という場合もあるのか。学問的普遍性の意味でしか使われていないと思っていた。

[okemos]

社会科学の方には「経済学帝国主義」というのがあったけど、あっちの歴史はどうなんだろうな？

[khwarizmi]

興味深い。そして、全てが物理の言葉で記述できるという便利さと横暴さ/傲慢さをまとめて帝国主義に例えたのはなんかわかる。

[imakita_corp]

手元の集英社新書の物理学の世紀（佐藤文隆、99年刊）には放射線や光を家畜化しミクロがマクロを規定する様は50，60年代によく言われた物理帝国の語を実感した云々。ソーカル事件は物理帝国に余裕がなくなった証だとも

[arakik10]

伊勢田哲治：おそらく日本のおそらく物理学会近辺での当該用語の歴史。「帝国」に「全てを統べる」というニュアンスがあるとすれば、「万物の基礎知識(万学の女王)」という哲学的な理想主義との親近性もあるのかも。

[q-Anomaly]

うちの分野では全く聞かないので境界領域で使われている単語なのだろうな

[sakstyle]

オルテガの1930年講演の発言／日本では桑原武夫が最初とされるがインフォーマルな言葉なので確定は難しい。1960年代半ばに物理学者の間で定着／還元主義のイメージがあったが、初期からわりと多義的なのね

[mmmmmasao]

先日話題になっていた堀田先生周りのことも射程に置いた記事ですかね。cf. https://twitter.com/hottaqu/status/1679983527075680258?s=46&t=3lLHSNKEYjec3QJqa42aGg / まぁTwitterじゃなく対面で議論すれば良いと思いますが…

[jassmaz]

物理帝国主義が覇権を握っていたのは戦前からせいぜい1980年代前半までで没落後はバイオやコンピュータサイエンスに席を譲ってしまったような気がする。ただ核融合発電で物理人気が復活しそうな機運もある。

[STARFLEET]

感覚的な概念の地向斜などどこか博物学的な「地学」が20世紀後半に物理学化により「地球科学」化した後の学徒(修士)の端くれだが、当該単語はなんとなく意図する意味は判るが、他人に納得いく説明をするのは難しいな

[mutinomuti]

数学「呼んだ？」哲学「物理学は四天王最弱」