政府は2020年11月6日、2020年度版の経済財政白書を閣議で了承した。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて例年の7月ごろから公表時期を延期した今回、焦点となったのは日本がコロナ禍でデジタル技術をうまく活用できなった理由の考察だ。ITへの投資と人材確保が不十分だった点を、白書は主因として挙げた。 「日本のIT人材がIT産業に偏り過ぎており、ITを活用する側のユーザー企業や行政機関などに所属するIT人材が大きく不足している」という白書の指摘は、特に注目すべきだ。このIT人材の偏りによって、システムの発注側と受託側の間で情報や知識の差が大きくなっていることを懸念している。 システムの調達や運用でITベンダーへの依存が過度になっており、ユーザー側が適切な発注や判断ができていない可能性を指摘したといえる。 IT人材、欧米先進国は過半数が非IT産業に所属 白書では、米国、英国、ドイツ、フランスの
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