「グッチのクマの法則」---。大手総合通販会社の千趣会には,こう名付けられた独自のマーケティング用語が存在する。 同社はある時,数万円のグッチの熊のぬいぐるみを仕入れた。しかし,カタログを通じて通信販売したところ一体も売れなかった。インターネット経由で販売したところ,やはり反応はなし。ところが,これを携帯電話の電子メールで売り出したところ,2日で完売したのだ。 携帯電話は消費者がいつでもどこでもその場で直感的な行動ができるメディアであり,ツールである。このため,利用者の購買につながる行動が紙媒体やパソコンとは全く異なる。グッチのクマの法則という言葉は,他のマーケティング手法と異なるモバイル・マーケティングの可能性を示している。 企業担当者はモバイル広告の出稿をためらう 実際,企業の携帯電話を活用したマーケティングは年々広がっている。電通によると,2008年の広告市場は前年比4.7%減の6兆
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