『タッチ』『らんま1/2』『るろうに剣心』など、大人気アニメのヒロイン役を数多く演じてきた声優・日髙のり子さん。ほかにもETC車載器音声や『あさイチ』のナレーションなど、様々な分野で活躍する日髙さんの声を、聞いたことのない人はいないだろう。 ここでは、デビューから現在までの日髙さんの人生を記した自叙伝『天職は、声優。』より一部を抜粋。『タッチ』浅倉南役に抜擢された当時の心境を振り返る「突きつけられた期限」を紹介する。(全2回の1回目/後編を読む) 一番の暗黒時代 声優の仕事を始めて1年にもならない頃、私はその後の自分の人生を大きく左右する作品に出会った。 それがあだち充先生原作の『タッチ』(※1)。 かわいくて優しくてお料理上手なヒロイン・浅倉南ちゃんは多くの方から愛していただき、1985年にアニメが放送されてから2021年の今もなおアニメの人気投票などでは必ず名前が出てくる、私の代表作で
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