今月末で廃止される三木鉄道の車両に手を振る沿線ウオーク参加者=20日午前11時4分、三木市別所町東這田(撮影・斎藤雅志) 今月末で廃止される三木市の第三セクター、三木鉄道(三木-加古川・厄神間、約六・六キロ)の沿線で二十日、「ありがとう三木鉄道ウオーク」があった。あいにくの雨だったが、市民や鉄道ファンら約六十人が、のどかな田園風景を楽しみながら約七キロを歩いた。 前身の播州鉄道の創設以来、市民の暮らしを百年近く支えた鉄路に感謝の気持ちを表そうと、市などの実行委員会が企画。廃止前の最後の大きなイベントとなった。 三木駅前から線路沿いを歩き、約三・五キロ先の西這田駅で折り返すコース。走行中の車両と出合うシーンもあり、参加者は口々に「お疲れさま」と手を振り、別れを惜しんだ。市内では、実際に使われたグッズのオークションもあり、人気を集めた。運行は三十一日まで。(佐伯竜一) (3/20 19:21
車内、運賃表示板上部に設置されていた車体番号が記載されたプレートが盗難。三木駅が大正6年に建てられたことを意味するプレートも盗難の危機にあったという=19日午後5時11分、兵庫県三木市・三木駅(竹川禎一郎撮影) 兵庫県三木市の第三セクター「三木鉄道」が今月末で92年の歴史に幕を閉じる。廃線を惜しんで連日、鉄道ファンらで周辺がにぎわう一方、鉄道備品の盗難被害が相次いでいる。中には工具を使って車内プレートを取り外して盗む悪質なケースも。同社の斎藤浩鉄道部長(68)は「悪質な行為が続けば警察への被害届提出も検討したい」と話している。 同鉄道は大正5(1916)年に一部区間が開業。現在は三木(三木市)−厄神(同県加古川市)間約6・6キロを結ぶ。昨年5月に廃止が正式決定された。同鉄道によると、その後カメラを手に乗車するファンが徐々に増加。休日の利用客数は約1600人と、それまでの6〜7倍で推移。平日
三木鉄道の車両について、全国の鉄道など計七企業・団体が購入を打診していることが十七日、分かった。高額の新車両を買う余裕のない地方鉄道にとって、まだ十分に走る中古車両は「垂涎(すいぜん)の的」という。同日開かれた三月市会の一般質問で、市が明らかにした。また、代替バスの運行にかかる市の財政負担も、少ない場合で年間五百万円にとどまるという見通しを示した。(長尾亮太) 車両は、一九九八-二〇〇二年に三木鉄道が富士重工業から新車で購入したディーゼル動車三両。それぞれ約一億円したという。 市によると、購入の問い合わせをしているのは、北条鉄道(加西市)、樽見鉄道(岐阜県)、信楽高原鉄道(滋賀県)、北近畿タンゴ鉄道(京都府)、茨城交通(茨城県)、水島臨海鉄道(岡山県)と、アジア向けに車両を輸出しているという国内のNPO法人。 鉄道会社の多くは、国や地方公共団体と民間が共同出資する第三セクター。このほど購入
三月末の廃止を前に、三木鉄道に押し寄せる鉄道ファンらの流れが、近隣の北条鉄道にも波及している。週末は両鉄道を巡るツアーも企画され、記念切符やキーホルダーなどグッズの売り上げも急増している。同社は「遠方から観光バスが来るのは初めて。廃線は残念だが、三木鉄道の分も頑張りたい」と張り切っている。(佐藤由里) 北条鉄道は、三木鉄道と同じ第三セクターで、三木市と接する小野市の粟生駅と加西市の北条町駅を結ぶ。 三木鉄道の廃線が近づくにつれ、全国各地から訪れる鉄道ファンが急増しているが、珍しい小型の「レールバス」などを目当てに北条鉄道にも立ち寄る客が増えている。 一月は一日平均で前年比百七人増の八百五十八人、グッズの売り上げは三倍近くに上り、全八駅の入場券記念セットやレールバスのピンバッジなどがよく売れた。利用が少ない休日も二月は普段より二割以上多い三百人に増えた。 乗客増に貢献しているのがバスツアー。
広々とした田園の中をのびのび走る。夏は緑、秋は黄金色のじゅうたんが敷きつめられる(下石野−石野間)=3月4日午前12時、兵庫県三木市別所町石野 91年間にわたって親しまれてきた兵庫県三木市の第三セクター・三木鉄道(厄神−三木間、6・6キロ)が今月末、姿を消す。大正12年に開業、戦時中の国鉄による買収、国鉄民営化前の三セク化と時代の波に翻弄されながらもしぶとく生き残ってきたが、自動車の普及という社会構造全体の変化についてゆけず、ついに役目を終える鉄道の沿線をカメラを片手に歩いてみると… 三木鉄道の魅力の一つは駅舎のユニークさにあった。プラットフォームと雨よけ屋根だけの小さな新設駅も複数あるが、古くからの駅舎には個性が漂っていて楽しい。 JR加古川線の乗り換え駅で始発の厄神(やくじん)駅の隣の国包(くにかね)駅は、かなりレトロ。コンクリート打ちっ放しで、建物も窓も角が曲線になった優しい形。“モ
三木市などは、百年近い歴史に幕を閉じる三木鉄道に感謝の気持ちを表す記念フェアを三月、市内各地で実施する。沿線を歩く催しや記念駅弁販売、オープンカフェの営業、写真展などを企画し、多くの人出を見込む。(佐伯竜一) 市や商工会議所、地域関係者らの「ありがとう三木鉄道記念フェア実行委員会」が主催。 一日は午前九時から「クリーン作戦」と題し、ボランティアを募って同鉄道の駅舎を清掃する。同十時からは、廃止日まで列車に取り付ける特製ヘッドマークの除幕式を開く。 二日は午前九時から「肥後守ナイフ作りと馬とのふれあい体験観光モニターツアー」。市外在住者の先着二十人で、昼食付き二千円(二月二十六日までに三木市観光協会TEL0794・83・8400)。 二十日は午前九時半から「ラジオと歩こう! ありがとう三木鉄道ウオーク」。先着二百人、小学生以上五百円(三月十日までにエフエムみっきぃにはがきかファクス、メール)
三木鉄道廃止後の沿線活性化に向けて話し合う「跡地等利用検討協議会」の初会合が三十一日夜、市役所であった。全委員二十一人が出席し、会長に神戸芸術工科大学の川北健雄教授(建築計画・コミュニティーデザイン)を選出。既存施設や跡地の活用について、意見を交わした。(佐伯竜一) 集まったのは、十八歳以上の沿線住民や団体代表、昨秋公募された市民ら。公募には十一人が応じ、作文などで六人が選ばれた。 事務局の市側が、会長に川北教授、副会長に三木商工会議所の稲田三郎副会頭を指名し、満場一致で承認。続いて四月に先進地視察と二回目の会合、六、八、十月に三-五回目の会合を開く日程の説明があった。 その後は七人ずつの三グループに分かれ、廃止後についての考えを述べた。 施設活用案では、鉄道復活も視野に入れて線路を保存し、トロッコなどを走らせる▽駅舎を中心にロケ地として売り出す▽沿線に菜の花を植えて駅舎を菜種油の精製所に
3月末に廃止される三木鉄道の乗客が、休日を中心に急増している。関連グッズは飛ぶような売れ行きで、沿線と周辺の観光客も増えているという。三木市は「三木の魅力を広め、廃止後の活力アップにつなげる好機」と受け止め。記念フェア実行委員会を設け、催しの企画などに乗り出した。(佐伯竜一) 三木鉄道は、同市の旧市街地にある三木駅と、加古川市上荘町の厄神駅を結び、約六・六キロ。三木市などが出資する第三セクターだが、乗客の減少などから経営難に陥り、廃止が決まった。 同鉄道によると、乗客は昨年秋ごろから増え始め、十一月には前年同期比約14%増の一万三千九百四十五人、十二月も同約12%増の一万三千四百二十五人に達した。 普段の休日の乗客は約二百五十人だが、今年一月の休日は倍以上の五百数十人だった。「北海道や東京、愛知の人もいた」という。休日に一往復する貸し切り列車は、二月の終了まで予約で埋まっている。 関連グッ
映像制作の東洋メディアサービス(神戸市東灘区)は、三月三十一日に廃止される三木鉄道(三木-厄神間、六・六キロ)の列車や沿線風景などを記録したDVDを制作、二月中旬に発売する。鉄道を扱ったテレビ番組や雑誌が相次いで登場するなど鉄道ブームが盛り上がっていることから、新事業として各地のローカル線の映像を商品化していく。 DVDは昨年十月中旬から約一週間、ハイビジョンカメラで撮影した映像を、約四十分にまとめた。列車の運転席から見えた景色を織り込んだり、線路に沿う県道を車で並走しながら、走行シーンを撮影するなど、工夫を凝らした。「人々の暮らしを支え続けた列車の勇姿を、美しい映像でいつまでも振り返ってほしい」と同社。 同社はアメリカンフットボールの指導者向けビデオなど、スポーツ関連の映像を中心に扱ってきた。今回のDVDをきっかけに国内ローカル線の映像をシリーズ化する方針で、三月中旬には北条鉄道(北条町
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く