全国のローカル鉄道が次々廃線する中、茨城県の勝田と阿字ケ浦までの全10駅14・3キロの小さな鉄道『ひたちなか海浜鉄道』(茨城県ひたちなか市)が、好調だ。 沿線にはゴールデンウイークの頃に青い花ネモフィラが咲き誇ることで有名な「国営ひたち海浜公園」や「那珂湊おさかな市場」などがある。2014年には、52年ぶりの新駅、高田の鉄橋駅を開業した。 同鉄道は、1913年開業。海水浴客などでにぎわい、ピーク時には年間300万人の利用客がいたが、2000年代に入り70万人にまで低迷。05年、運営する茨城交通が廃線を表明した。赤字と、茨城交通自体の経営悪化による不採算部門のリストラだ。 廃線の危機にひんし、ひたちなか市と市民は官民挙げての存続運動を行い、08年、市(第1セクター)と茨城交通(第2セクター)共同出資による第3セクター『ひたちなか海浜鉄道』が開業した。 この時、社長公募が行われ、白羽の矢が立っ