戦後の復興期から現在に至るまでの55年は、経済思想にとって怒涛の半世紀といえる。新古典派経済学、ケインズ経済学、マルクス経済学という三大思想の波が入り組みながら、交代で前面に押し寄せた。 1960年代は、米国でも日本でもケインズ主義が隆盛を極めた時代だった。18世紀型自由主義の市場経済ではなく、政府主導の財政政策による経済成長が続いたのだ。60年12月に閣議決定され、翌年から実施された国民所得倍増計画はその代表例だ。「計画」と銘打っていることからお分かりの通り、新古典派的な自由主義とは懸け離れている。 60年代を通し、現に日本は2桁の経済成長を続け、国民所得は倍増以上に膨らんだ。いわゆる高度成長期だ。一方、経済力を維持しようとした米国から貿易と資本取引の自由化を迫られてもいる。 70年代に入ると長期好況は終わり、一転して不況・低成長時代となる。71年8月にはドルショックにより、戦後の国際通
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