鈴木邦男さんが亡くなった。 新右翼・一水会の創設者。享年79歳。晩年はその言動から「左翼」と言われることも多かった。とにかく日本の右翼・左翼の垣根を取っ払い、分断と対立を乗り越える象徴みたいな人だった。 そんな鈴木さんは、私にとってものすごく特別な人だ。なぜなら、私の人生は鈴木さんと出会ったことで大きく変わったからだ。だいぶおかしな方向に。 初めて会ったのは、私が物書きになるずっと前、20歳そこそこの頃だ。当時の私はフリーターで、北海道から上京してまだ2、3年。何者かになろうともがきながらも何をしていいのかわからなくて、とにかくいろんなイベントに通うなどして「自分探し」の真っ只中にいた。そんな頃、高円寺で開催されたサブカル系のイベントの打ち上げで隣になったのが鈴木さんだった。1996年頃だったと思う。 なんだかぼーっとしたおじさんだなぁ。それが第一印象だった。そんなぼんやりおじさんは話すと
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