日本の対外発信は貧弱であり、国際交渉術は幼稚であると言われる。従軍慰安婦問題や南京大虐殺などが世界に広まっていく状況はまさしくそうした結果であろう。 数カ月前の世界文化遺産登録における韓国との交渉は詰めの甘さが見られたし、数週間前の中国の記憶遺産登録は油断がもたらしたものであった。その後、文部科学大臣はわざわざユネスコで演説しながら改革の必要性を述べるだけで、中韓の事実の捻じ曲げに言及し、糾弾することをしなかった。 「大人の対応」であろうが、これは以心伝心の日本国内だけに通用することで、国際社会、特に中国や朝鮮半島の国には通用しない。彼らが、日本の一寸した行動に対しても口を尖らして世界に向けて抗議するように、日本も世界に向けた発信が必要である。 外務省や財務省・経産省などの省益あって国益なしの為体(ていたらく)にはいつものことながら辟易してきたが、新たに文科省も追加すべきであろう。 国家に