造船産業は2000年以降、半導体と並ぶ韓国の主力産業だった。ところが、急激な業績悪化で、「兆ウォン」台(1円=10ウォン)の赤字企業が続出している。「造船ビッグ3」の1社だった国策銀行傘下の大宇造船は売却の方針が決まった。 2015年10月29日、韓国の国策銀行とも言える韓国産業銀行(KDB)の副行長(副頭取に相当)が記者会見を開き、大宇造船に対する支援策について説明した。 金融支援の額は4000億円 当面の資金繰りのためだとして明らかにした支援金額は、何と4兆2000億ウォンにものぼった。4000億円を超える額だ。 この資金援助がなければ、生き残ることが難しいというのだ。KDBを中心とした金融機関が資金の手当てをすることになった。 KDBは日本の旧日本興業銀行のような存在で、これまでも韓国の大企業を支援してきた。だが、この日の会見は単なる主取引銀行としての説明ではない。実は、KDBは大宇