韓国政府は7日午後、北朝鮮の20代男性2人を、南北の軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮に追放した。 追放後に韓国統一省が発表したところによれば、2人は今月2日に日本海上で拿捕(だほ)した北朝鮮のイカ釣り漁船の船員で、船内で16人の乗組員を殺害し、逃亡していたものとみられるという。韓国政府が5日、北朝鮮側に2人の追放の意思を伝えたところ、6日に北朝鮮側から引き取るとの返事があったという。 2人は韓国に亡命する意思を示していたとされ、追放は事実上の強制送還に当たる。韓国政府が亡命意思を持つ北朝鮮国民を強制送還したのは初めて。その理由について統一省は、「重大な犯罪であり、韓国の国民の生命や安全の脅威となる。凶悪犯罪者として、国際法上の難民としても認められないと判断した」としている。 しかし、この措置には韓国の国内外から厳しい批判の声が上がっている。デイリーNKと同一グループの