パキスタン北西部スワート地区の更生施設で、パソコンの使い方を学ぶプログラム参加者たち(8月17日)=横堀裕也撮影 パキスタンは2001年の米同時テロを受け、米国の「対テロ戦争」協力へとカジを切ったが、その決断はイスラム原理主義勢力の猛反発と国内テロ急増を招いた。 伸長する過激派対策に腐心する同国は、元過激派メンバーの若者らの更生と社会復帰のため、軍を中心に「脱過激思想」の教育プログラムを進めている。 「イスラム教は、信じる宗教のいかんにかかわらず、人類の平等を重んじる宗教なのです」 スワート地区の「更生施設」をのぞくと、こぢんまりとした教室に約20人が座り、宗教学者が語る「イスラム教における人権」に熱心に耳を傾けていた。 別の教室ではパソコンのキーボードの操作を教えていた。アイロンの使い方など家庭電化製品に関する授業や、心理学者らによるカウンセリング、地元で盛んな養蜂に関する職業訓練教育も