たとえば、僕は車が好きなんだけど、日本ではアルファロメオってやたらと人気がありますよね。クルマ雑誌を開けば載っている。だけど、総合的に言って、まぁ、どうでしょって車じゃないですか(笑)。どうでしょって車なんだけど、“味”があるんですよね。 僕が中学ぐらいの時、落語が最盛期だったんだけど、僕はその時期が一番好きなんだね。当時は“伝説の”大師匠たちがいっぱいいたわけですよ。どんな伝説かというと、志ん生なんていうのは、酔っぱらって高座に入ってきて、語ろうかなと思ったら眠くなっちゃって……高座でスースー(笑)。でも、まあひいきの客が、いいから少し寝かせておけみたいな。今の感覚では、えっ? と思うんだけど、そういう落語家もいたから面白かったんですよ。 ―― 今言われた“味”というのは、主流とか定型、数値化できる目標値とかとは違う方向にあるということですか? 何でも規模を大きくして勢力を拡大していくの
![「一番になれないと、不安かい?」:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)