ジャーナリストで前参院議員の有田芳生は、京都の四条河原町で小柄な女性に「アンケートに協力してください」と声をかけられたことが忘れられない。「おとなしそうな彼女の姿と、当時言われていた統一教会(現在の名称は世界平和統一家庭連合)とがどうしても結びつかなかった」。有田は1980年代に旧統一教会の取材を始めたが、今も基本的な構造は変わっていないという。なぜ40年も追い続けるのか。話を聞いた。(取材・文:藤井誠二/撮影:横関一浩/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 有田芳生は今、各地を飛び回っている。取材の日も、その足で熊本へ向かうことになっていた。両親が旧統一教会の合同結婚式で結婚した、いわゆる「祝福2世」の女性に会いに行くのだという。同地で講演した際に「実は……」と声をかけられた。 「じっくり話を聞こうと思って。祝福2世と信仰2世は異なるんだけれども、いずれにしても、2世と呼ばれる