富山大の退去要請に応じず、ビラ配りのため大学構内に立ち入ったとして、建造物侵入罪に問われた中核派活動家、武藤淳範被告(34)の控訴審判決が4日、名古屋高裁金沢支部であり、伊藤新一郎裁判長は罰金5万円とした1審富山地裁判決を支持し、検察、弁護側双方の控訴を棄却した。弁護側は判決を不服として近く上告する方針。 判決理由で伊藤裁判長は「表現の自由の行使であっても他人の権利を不当に害するものは許されない」と述べ、憲法違反で無罪とする弁護側の主張を退けた。 判決によると、武藤被告は平成20年4月、大学側の退去要請を無視して、富山市の五福キャンパス内の教室に入り「資本主義を倒す」などとするビラを配布した。