きょうの電波監理審議会で、VHF帯の「携帯向けマルチメディア放送」について答申を出せないという異例の事態になった。これまで電監審は、総務省から諮問された通りに数時間で答申するのが慣例となっており、即日答申できなかったのは総務省はじまって以来だという。 こうなることは、関係者が予想していた。この帯域ではドコモ=民放グループとKDDI=クアルコム・グループが対立して譲らず、6月25日に公開ヒアリングをやり、7月21日に非公開でヒアリングをやり、27日にまた公開でやり、8月3日に民主党の勉強会で説明し、その場で民主党から「総務省が勝手に決めるのは許さない」と強硬な申し入れがあったからだ。その結果、総務省が事業者を決めずに諮問したため、電監審の委員は決められなかった。そもそも次のメンバーでは、決めようがないだろう。 原島博:東京大学名誉教授(会長) 小舘香椎子:日本女子大学名誉教授(会長代理) 松