―格差社会とベーシック・インカム― 第2回(06/11/07) 小沢修司 第2回 「持続可能な社会保障」の条件 「持続可能な社会保障制度」というキャッチコピーは、実に心地よく耳に入ってくる。私たち自身の生活はもとより子どもたち、さらには孫たち世代の生活の安心・安全を支えてくれる社会保障制度が持続可能であってほしいと願うのは、誰しも同じであろう。自覚ある社会人、市民としては当然である。 だがしかし、「持続可能な社会保障制度」を目指すとして実行されてきている社会保障制度改革は、高まる社会保障の給付増圧力を抑制しつつもますます高まってゆく給付=費用に見合った負担増を求める「改革」となっている。超少子高齢化が進む中で社会保障ニーズは増加していく、その費用の全部を負担しなさいと言えばたまったものではないでしょう、ですからニーズは抑制し給付は減らしましょう、でも減らすにも限度があるのでその分の負担増は