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ブックマーク / www.jimbunshoin.co.jp (3)

  • 格差社会 ベーシック・インカム 小沢修司

    ―格差社会とベーシック・インカム― 第2回(06/11/07) 小沢修司 第2回 「持続可能な社会保障」の条件 「持続可能な社会保障制度」というキャッチコピーは、実に心地よく耳に入ってくる。私たち自身の生活はもとより子どもたち、さらには孫たち世代の生活の安心・安全を支えてくれる社会保障制度が持続可能であってほしいと願うのは、誰しも同じであろう。自覚ある社会人、市民としては当然である。 だがしかし、「持続可能な社会保障制度」を目指すとして実行されてきている社会保障制度改革は、高まる社会保障の給付増圧力を抑制しつつもますます高まってゆく給付=費用に見合った負担増を求める「改革」となっている。超少子高齢化が進む中で社会保障ニーズは増加していく、その費用の全部を負担しなさいと言えばたまったものではないでしょう、ですからニーズは抑制し給付は減らしましょう、でも減らすにも限度があるのでその分の負担増は

  • 格差社会 ベーシック・インカム 小沢修司

    ―格差社会とベーシック・インカム― 第1回(06/09/15) 小沢修司 はじめに 1 長らく低迷していた株価が上昇し、景気は回復していると言われている。その反面、所得の格差は拡大し、持てる者と持たざる者との間の溝は拡大し、「勝ち組」、「負け組」といった言葉が世の中を賑わし、「負け組」の絶望が日社会を引き裂くという「希望格差社会」のキャッチコピーは私たちの共感を呼ぶ。働き方を巡っても、正規雇用の職にありながら長時間労働のため自由時間が持てず、疲労困憊し、恋人との出会いや語らいの時が持てず、家族生活もままならず、いつ定職を失うかわからないという、迫り来る不安におびえながら日々の暮らしに追われる人々がいる。かと思えば、パート、アルバイト、派遣など非正規雇用のもと低賃金で無権利、不安定な仕事に生活の余裕もなく、人生の将来設計もままならず結婚や家族生活から疎外される人々がいる。長く続く失業状態で

  • 格差社会 ベーシック・インカム 小沢修司

    ―格差社会とベーシック・インカム― 第3回(07/03/20) 小沢修司 第3回 ベーシック・インカムの「持続可能性」 前回の連載アップからあまりにも時間が経ってしまった。大学業務が多忙のせいとはいえ情けない。気をとりなおして、連載を再開したい。「持続可能な社会保障」の条件を探った前回に引き続いて、今回はベーシック・インカム(以下、BIと記す)の「持続可能性」を探ることとなる。 1 「労働」、「家族」、「環境」の変化に対応した制度としてのBI BI構想とは、生活維持に最低限必要な所得をすべての個人に無条件に支給しようとする所得保障の構想であるが、近年の「格差社会」の深刻化やワーキングプア(働く貧困者)への注目などから、日においてもBIへの関心はますます高まってきている(1)。このBIはいかに「持続可能な福祉社会」を切り開くのか。 まず確認したいことは、BIが社会保障のうちの所得保障部分に

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