「ラザロ」とは、「新訳聖書」の「ヨハネによる福音書」に登場する、イエスによって死後4日目に蘇らされたという人物の名ですが、ここで「ラザロ徴候」とは、脊髄反射とも脳幹反射ともいわれる、すぐれて人間的でなめらかな動きのことを意味します。 それは、具体的には、脳死判定の最中や前後に、ベッドに横たわった脳死者の両手が、直接触れるなどの刺激を与えていないのに突然持ち上がり、胸の前で合わさってまるで祈るようなしぐさをするというものです。つまり、それは、いわゆる「長期脳死」の典型的な一例をあらわすものとして、注目されているのです。 ご承知のように、2009年7月の国会で、1997年の「臓器移植法」の根本原則を変えてしまうような改正案があわただしく通過し、2010年7月から施行されることになっています。 このブログでも取り上げましたが、本人の同意がなくても遺族の同意があれば「脳死体」からの臓器移植を可能に