参考意見 日本軍「慰安婦」問題に関する法的責任の問題について 第1 はじめに 日本軍「慰安婦」問題をめぐっては、その法的責任の問題が争点となっている。日本軍「慰安婦」とされた被害者の加害と被害の事実に対して、加害行為が行われた当時に存在した法規範に照らして、いかなる法的責任が「発生」したのかが最初に問われなければならない。その場合、加害者個人の責任と、加害者が属する国家の責任の二つの責任が問題となる。 次に、法的責任の「発生」が認められた後には、その責任の「追求」の問題と、「消滅」の問題が検討されることになる。 ここでは、上記の視点から、日本軍「慰安婦」問題に関する法的責任について整理をする。 第2 加害行為当時に存在していた法規範 1 人道に対する罪(crimes against humanity) (1)人道に対する罪は、第二次世界大戦終了後、ニュールンベルク国際軍事裁判所条例や極東国
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