安倍晋三首相がスイスの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発言した内容を「日中衝突の可能性」に言及したと英紙などが報じたとして、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は23日の記者会見で「首相の発言は全くおかしくない」と反論した。 首相は同会議で行われたメディア関係者との対話で、「日中両国は軍事衝突につながるか」との質問に「英国とドイツは大きな経済関係があったが、第一次大戦に至った。質問のようなことが起きることは日中双方に大きな損失で、そうならないようにしなければならない」と答えた。 これを一部の英紙は「戦争前の英独と日中は『同じような状況だ』と発言した」と紹介、「日中衝突の可能性」に言及したと批判的に報じた。菅氏は会見で首相の発言全文を読み上げ、「なぜそう取るのか分からない。事実をちゃんと書いてほしい」と語った。