※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 ぶんぶくちやがま - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 大声上げて囃《はや》しける。 此の騒ぎを東山殿聴き給ひ、「憎《につく》き坊主共が仕業」と、皆丸裸にして追い出さるゝ。 四人の坊主ハ、思ハずも裸坊主となり、と有る山陰に休ミ居る。 件《くだん》の狐ハ、火傷《やけど》だらけに、泣いて此所《ここ》へ逃げ来てミれば、件の坊主共、此所に居たるを見て、「転《うたて》や、悍《おぞ》め」と、貉《むじな》に「斯《か》く」と話せバ、貉是を聞きて、「我に任せよ」と、件の坊主の臥《ふ》したる所へ、金玉を広げて、頭へどんと被せける。 坊主共、是とハ知らず、 「此ハ暖かになつた事かな。有り難や。汗が出る」 と、貉の業《わざ》と知らず、喜びける。 何とかしたりけん余り、「坊主に目を覚まさせん」 と、強《したたか》ゝ小便を