もともと地球には酸素がありませんでした。二酸化炭素はありました。地球上に藻類のような生物が誕生して大気中にあった二酸化炭素と太陽の光を利用し、自分自身が生きるために必要なエネルギーや炭水化物をつくり始めました。「光合成」です。そうすると大気中に大量の酸素が放出されます。もともと酸素は生物にとって有害なものです。酸化することによって、全てのものぼろぼろになっていくのは、わかりますよね。でも生物の進化というのは面白くて、大気中に酸素が貯まると、今度は酸素を利用するしくみが生物にあらわれます。それが「呼吸」です。呼吸とは、酸素を利用してエネルギーをつくりだすしくみです。息を吸う行為のように思われるかもしれませんが、それだけではなく、生物学でいう呼吸は細胞の中のミトコンドリアという器官で行っています。もともと酸素は毒性の強いものですが、ものが燃えることから想像できるように、ものすごく高いエネルギー