武藤敬司の引退試合が2023年2月21日に行われる。世界を股にかけて活躍した天才レスラーが躍動する姿もついに見納めということで、一抹の寂しさを感じてしまう。 デビュー以来、新日本プロレスのスーパースターとして君臨していた武藤は、2002年2月に全日本プロレスに移籍。当時の全日本は“崖っぷち”だった。2000年、退団した三沢光晴に大量の選手が追随し、同年7月にプロレスリング・ノアを旗揚げ。全日本に残された所属選手は川田利明、渕正信、太陽ケアの3人だけで、フリー、外国人選手を起用して興行を続けるなか、武藤の移籍は、全日本が息を吹き返すきっかけになった。 さて、武藤の経営者としての手腕はどうだったのか。その顔を知る全日本プロレス“四天王”のひとり川田利明が口を開いた。 (本記事は宝島プロレス取材班著『証言 武藤敬司 平成プロレスを支配した「天才レスラー」の光と影』より、抜粋したものです) 200