好評放送中のNHK連続テレビ小説『あさが来た』。主人公の「白岡あさ」が嫁いだ先は、現在ではあまり聞き慣れない“両替商”を営んでいます。「この両替商は現在の銀行のような役割をしていた」というのは金融アナリスト・久保田博幸さん。欧州など諸外国の金融システムにも引けを取らないほど発展していた江戸の両替商、その活躍の背景とは? 「あさ」が嫁いだ両替屋は江戸時代のメガバンク?その発展の歴史 金貨と銀貨、東日本と西日本の違いが生み出した両替商 NHK連続テレビ小説『あさが来た』の「あさ」が嫁いだ先の両替屋(両替商)は、現在の銀行のような役割をしていた。この両替商はどのような過程で生まれ、どのような業務をしていたのであろうか。 天下統一を果たした徳川家康は、全国支配を確固なものにするため貨幣の統一に着手した。当初は金貨を主体に流通させようとしたが、西日本では中国との貿易などに際し、銀が決済手段として長ら