兄と僕は、どこかでつながっているんだと、思っていました───、これまでは。 東京で写真家として成功している猛は、忙しくも自由気ままな生活をしている。一方、地方に残り実家の商売を継いだ兄の稔は幼い頃から温和で誠実な人柄だが、いまだに独身で父親と2人で暮らしている。母の一周忌で久しぶりに帰郷した猛は、稔と、ふたりの幼なじみの智恵子と3人で近くの渓谷に行った。兄弟が幼かった頃、よく両親が連れてきてくれた場所だが猛はそのことを憶えていない。懐かしい場所ではしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。だが、渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。兄をかばうため稔が奔走する中、稔の裁判が始められる。事故だったのか、事件なのか。猛の前で、稔は次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる。兄は本当に自分がずっと思ってきた
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