菅首相は2日の衆院予算委員会で、社会保障と税の一体改革に関する与野党協議の実現に向け、公明党に再び秋波を送った。 首相は同党の石井政調会長との質疑で、昨年12月に同党が発表した社会保障政策の基本方針「新しい福祉社会ビジョン」の中間とりまとめを「私たちの考えている方向とかなり軌を一にするところが多い」と持ち上げた。さらに、与野党協議に否定的な野党を「歴史に対する反逆」と批判したことについても「謝りたい」と謝罪した。 しかし、石井氏は「口先だけ」と首相の答弁をバッサリ切り捨てた後、激しい口調で民主党の政権公約(マニフェスト)の矛盾点を追及し、首相の働きかけは空振りに終わった。