架空戦記というジャンルがあります。戦国時代や第二次大戦を舞台に、もしもの世界を描くジャンルです。架空戦記は世界各国にあり、Uchroniaというアメリカのサイトには、たくさんの架空戦記が紹介されています。 架空戦記というのは、一般的に文化を異にする者には面白さが伝わりにくい、ドメスティックなジャンルです。本能寺を生き延びた信長の戦いぶりや、日本軍無双の太平洋戦記をハラハラドキドキ読めるアメリカ人はあまり想像できません。架空戦記というのは、あくまで自文化圏の人たちに向けた、自文化圏の人たちにカタルシスをもたらすために書かれたエンターテイメントなのです。 さて、そんな架空戦記ものですが、先日興味本位から、日米戦争を舞台にしたアメリカ産の架空戦記を読んでみました。アメリカ人が昨日の敵をどう見て、どんな所にカタルシスを感じるのか、肩の力の抜けた大衆レベルでのステレオタイプを楽しんでみようとしたわけ