黄金色に焼きあがった生地にそっとナイフを入れる。ふんわりとした優しい感触。そこにフォークを刺し大して鋭くもない自分の舌の上へ運ぶ。口内で生地の温かさとクリームやアイスの冷たさが交差する。「美味しい♡幸せ♡」等と頬に手をあてながら、右手は既に次のひと切れを作っている。そしてまた口へ運ぶ。こうした作業を繰り返して我々はまた身体に不要な養分を蓄える。横には食べる前の写真がしっかりと収められたiPhoneを添えながら。 今年はアイドル現場に行く度にパンケーキを食べていた。事の発端はよく覚えていない。「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」と書いた紀貫之と同じぐらいのモチベーションである。みんなが食べているパンケーキというものを、私も食べてみようと思って食べた。それだけのことだったはずのに、毎度毎度遠征をする度に食べるのが習慣になっているので恐ろしい。 せっかくなので今回は私が今年
![パンケーキが好きなんじゃなくてパンケーキが好きな自分が好きという女の病 - それは恋とか愛とかの類ではなくて](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cfcf7ede4bb1a56e62cd9294c0ec6b95cb84cd0c/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fm%2Fmoarh%2F20131213%2F20131213211621.jpg)