1 受験前~入試(2015年夏〜) わたしは2013年に██大学を卒業しました。法学部で法律を専攻していましたが、文学を学びたいという思いがあったので、卒業後は就職せずにすぐに結婚し、専業主婦をしながら独学で文学を学んでいました。その頃から██大学の文学部の授業に聴講に行くようになり、2015年の春には同文学部に入学しました。 ある日、他の学部生に混じってゼミを受けていたときに、研究者の先輩から「大学院を受けてみたら?」と言われました。わたしは文学を体系的に基礎から学んだ経験がなく、一方で、学部の授業に少し物足りなさも感じていました。2014年頃からわたしは詩人である川口晴美さん(甲53号証)の社会人向けの詩の講座に通っており、自分が目指しているのは研究職ではなく創作者の道であるということははっきりと自覚していました。授業を受けることで作家になれるわけではなくとも、現役の作家の元で学び、わ