携帯電話や小型パソコンなどの次世代電源として開発が進められている小型(マイクロ)燃料電池をめぐり、日本業界の技術規格が世界標準として採用される見通しとなったことが11日、分かった。電子機器の標準規格を決める国際機関で、日本の提案が4月にも採用される方向となった。技術開発は各国が取り組んでいるが、日本メーカーが先行しており、今年は市販製品が初めて登場する。日本勢は技術普及のカギとなる業界標準を握ることで、今後の市場拡大期に向けた国際競争で主導権の確立につなげる考えだ。 ◆6月に最終案 電子機器の国際競争では、標準規格がいったんできると、互換性を持つ製品だけが市場を占めるようになるだけに、技術開発とともに標準規格を握ることの重要性が増している。携帯電話の通信規格など、日本勢が技術で先行しながらも規格の主流争いで敗れ、シェア低下を招いたケースも少なくない。 小型燃料電池の業界規格策定は「国