日本でBSE(牛海綿状脳症)感染牛が見つかって10年が経過した。現在、国がBSE検査費用を補助するのは「20カ月」超の牛だが、この基準が「30カ月」に引き上げられるかもしれない。それに伴い、費用負担がこれまでの10倍以上になる自治体は多いが、全頭検査は継続するという。科学的には世界中で「安全対策として意味がない」とされる全頭検査はいつまで続くのか。(平沢裕子)◇経済損失は1兆円 厚生労働省は昨年12月、BSE検査基準を20カ月から30カ月に引き上げた場合などの安全性評価について、内閣府食品安全委員会に諮問した。30カ月でもリスクが変わらないと答申されれば、BSE対策特別措置法施行規則の改正などで検査態勢が緩和。それに伴って、検査費用の補助対象が20カ月から30カ月に引き上げられることになる。 一般に、黒毛和種30カ月前後▽ホルスタイン18~22カ月▽交雑種25~30カ月-で食肉になる。20
厚生労働省が、BSE(牛海綿状脳症)感染牛の全頭検査を見直す方針を固め、作業を急いでいる。全頭検査は日本でBSEの感染牛が見つかった2001年秋から始まり、これまで10年も続いてきた。 欧米をはじめ世界的には「無駄な対策」として実施されてこなかった。効果への疑問が強い全頭検査を日本ではなぜ続けてきたのか。 国が打ち切ったあとも都道府県が独自予算 BSEは、牛の脳に異常プリオンがたまって、脳がスポンジ状になってしまう病気だ。厚労省は国内で感染牛が確認された直後から、出荷前のすべての牛をチェックし、感染が確定した牛は市場に出さないよう検査態勢を整えた。 しかし、生後20カ月以下では感染した牛が見つからなかったため、2005年8月には、検査対象を「生後21カ月以上」と変更。ところが、その後も補助金を出したため、全頭検査は継続され、補助を打ち切った2008年7月末以降も、全国の都道府県が独自予算を
内閣府の食品安全委員会プリオン専門調査会の吉川泰弘座長(62)=東大大学院教授=が朝日新聞社の取材に辞任する意向を明らかにした。吉川氏は安全委の委員に選任が予定されていたが、参院で5日、民主など野党の反対多数で不同意とされていた。 吉川氏は03年の安全委発足当初から、下部組織の同調査会座長として、牛海綿状脳症(BSE)対策で「牛肉の安全性」を評価する専門家集団のとりまとめ役だった。 国会同意が必要な委員ポストに7月から新たに就く予定だったが、野党側は、05年当時、吉川氏が米国産牛肉輸入再開を事実上容認する答申をまとめる立場だったことを問題視した。 米国は牛肉の輸入再開を要求。日本政府は「科学的に判断する」として安全委に諮問。同調査会は「データが少なく科学的評価は困難」としながらも、「脳や脊髄(せきずい)などを除いた生後20カ月以下の牛という条件が守られるならば、国産牛との安全性の差が
参院は5日午前の本会議で、政府が提示した6機関15人の国会同意人事案を採決し、内閣府の食品安全委員会委員に吉川泰弘・東大教授を起用する案を民主党など野党4党の反対で否決し、不同意とした。 預金保険機構理事など、ほかの14人の人事案は同意された。衆院は15人全員に同意しているが、人事案には衆参両院の同意が必要で、吉川氏の人事は白紙に戻った。 野党4党は、吉川氏が2005年、BSE(牛海綿状脳症)問題に関し、食品安全委のプリオン専門調査会座長として米国・カナダ産牛肉の輸入再開を条件付きで容認する答申案をまとめたことを「リスク評価の姿勢に問題がある」と批判していた。 吉川氏は委員に就任すれば、6月30日に任期満了となる見上彪委員長の後任に互選される予定だった。見上氏は新たな人事案が国会同意を得るまで、委員にとどまる見通しだ。
(CNN) 牛海綿状脳症(BSE)、いわゆる狂牛病に感染した牛などから伝染するとみられる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の専門医が28日夜、スペインの病院で死亡した。当局は、この医師がvCJDに感染していた疑いもあるとみて調べている。 首都マドリードの健康当局によると、死亡したのはマドリード郊外にある大学病院で病理解剖の責任者を務めていた医師。vCJD専門の病理学者として国際的に知名度が高かった。遺族の希望で氏名は公表されていない。 vCJDに感染した経緯は不明だが、感染牛肉を食べたことが原因とは考えられないという。当局は、CJDに感染した人体組織に医師が接触したことがあるかどうかについて調べている。サンプル検査も行われているが、結果が出るまでに1カ月はかかる見通し。 スペインでは2001年以来、702件のvCJDが報告され、87人が死亡している。
簡便かつ安価な血液DNA検査により、生きたウシでBSE(ウシ海綿状脳症、狂牛病)を、臨床症状が表れる数カ月前に検出できる可能性が、カナダの研究チームにより報告された。 現在、BSE診断は死亡したウシの脳検体による検査しかない。生きたウシの検査が可能になれば、世界中の牛肉検査に大きな影響を及ぼす。この検査では、エルク(オオジカ)の慢性消耗性疾患(CWD)も検出できる可能性があるという。 カナダ、カルガリー大学およびドイツの研究グループは、BSEに感染したウシ16頭と感染していないウシ、CWDに感染したエルク19頭と感染していないエルクを分析し、感染した動物に特定のDNA配列がみられることを突き止めた。「次のステップは、感染したウシの時間的経過を分析し、さまざまなウシの血統について配列パターンの変化を探るとともに、BSEのウシを確実に検出できるように、脳腫瘍、脳外傷および別の脳感染症のウシ
国内においては平成13年9月以降、36例のBSEの発生が確認されています。 平成21年1月に確認された牛を最後に、国内で生まれた牛でのBSE発生の報告はありません。 平成25年5月のOIE総会で「無視できるBSEリスク」の国に認定されています。 ◎我が国のBSEステータス認定について ◎国内におけるBSE対策について 日本におけるBSE発生頭数の推移(最近の家畜衛生をめぐる情勢について令和2年5月版(抜粋))(PDF : 94KB) 国内におけるBSE対策の概要(令和2年5月最近の家畜衛生をめぐる情勢について(抜粋))(PDF : 258KB) 国内におけるBSE対策及び関連情報の詳細:「無視できるBSEステータス申請書」日本語仮訳(PDF : 1,856KB) 飼料の安全関係:生産段階において、安全な飼料を正しく使用することについて。 飼料及び飼料添加物の製造、輸入、販売を行う事業者のみ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く