ほとんどの書評が文芸批評としては最低レベルの「印象批評」です。だからといって、文学のなんたるかを分かってないから、と言うつもりはありません。問題はその印象批評のテクニックです。 印象批評とは 印象批評は要するにその人自身にとって面白いか面白くないかを感性で語るというものです。感性を同じくする同士なら、「ああわかるわかる〜」と納得できるのですが、合わない人にとっては全然さっぱりです。とはいえ、どうしてそのように感じたかを説明するのはすべからく「自分語り」につながります。私ってこういう人間だから、こう感じたんですよー、というわけですね。この「自分語り」ほどうっとうしいものはありません。知るか。この一言でばっさり斬ってしまいたい。「自分語り」の中にも面白いものはありますが、えてしてトークの技術が足りないせいか面白くない。 というわけで小説のレビューに必要なのは以下の2点です。 「自分語り」以外の
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