工学系修士のM1学生、早いけどもう就職が決まった。博士には行かない。修士では、とある先端技術を大量生産可能にするための低コスト化に関する研究をしている。研究成果はそれなりに認められて、学会で表彰された。 が、大学内の先生方の意見は冷ややかで 「やろうと思えば誰でもできたこと」 「ただひたすら頑張りました、ってだけだよね?」 とおっしゃるばかり。唯一、指導教官の教授だけは研究の意義を理解し応援してくださっている。 たしかに今やっている研究は理論的新規性が乏しい。具体的内容はかけないが、 「低コスト化するために新しい理論を確立しました」 とかではなく 「低コスト化するために徹底的に無駄を削ぎました」 という感じ。根性さえあれば誰でもできたのかもしれない。 ただ、そういった泥臭い作業をしなかったがために世の中に還元できなかった素晴らしい研究成果というものが大学には星の数ほど眠っている。 昨今「産