沖縄戦さなかの1945年4月25日に大本営陸軍部が日本各地の国民義勇隊などに配布した「国民抗戦必携」を、24日までに林博史関東学院大教授(現代史)が米国立公文書館で確認した。火炎瓶などを使った「肉薄攻撃」の方法などを図入りで説明している。同資料は当時の新聞などで内容が一定程度判明していたが、現物は確認されていなかった。林教授は「大本営の方針で沖縄の人々が動員され、犠牲になったことを証明する資料」と説明している。6月発行予定の「季刊戦争責任研究」で発表する。 国民抗戦必携ははがき大の冊子で22ページ。一部欠落があるがほぼ全体が確認された。冒頭で「敵若(も)シ本土ニ上陸シ来ツタナラバ、一億総特攻ニ依(よ)リ之(これ)ヲ撃滅シ」「各人各々(おのおの)其(そ)ノ郷土ヲ守リ、挺進斬(ていしんきり)込(こみ)ニ依(よ)ツテ敵ヲ殺傷シ軍ノ作戦ニ協力セネバナラヌ」と強調。 「刺突爆雷」などの安全栓を抜き戦