長野県建設業厚生年金基金は12日、建設会社の従業員から集めた年金の掛け金のうち約21億9千万円が不明になっていると発表した。同基金によると返還金として県内支部に送金していたはずの金が、支部側の口座に振り込まれていなかったという。経理を担当する男性事務長(52)とは9日から連絡が取れなくなっているという。同基金は事務長が着服した可能性があるとして、11日に県警長野中央署に業務上横領で被害届を出した。 同基金は長野県内にある建設会社381社の6889人が会員で、年金の掛け金を集めて運用している。資産総額は今年3月末の時点で約209億円。