マララ・ユスフザイさんは1997年、パキスタン北西部のスワート地区で生まれました。 父親は地元でみずから運営する私立学校の校長を務め、マララさんは幼い頃からさまざまな本や教材に囲まれ、充実した教育環境のもとで育ちました。 ところが故郷のスワート地区では2008年からイスラム過激派組織、「パキスタン・タリバン運動」が影響力を広げ、2009年初めにはスワート地区を事実上の支配下に置き、女性たちの教育を禁じました。 こうしたなか、当時まだ10代前半だったマララさんは匿名でネット上にブログを掲載し、女性が教育を受ける権利を世界に向けて訴えました。 ブログでは、女性の教育を否定し、学校の爆破や脅迫を繰り返すイスラム過激派におびえながら通学する同級生たちの様子が記され話題を呼びました。 2009年5月に始まった政府による軍事作戦で、イスラム過激派が撤退すると、マララさんは実名で欧米メディアに紹介され、