(2011年3月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 証券詐欺で起訴されたラジ・ラジャラトナム氏がニューヨークの法廷に出廷したことで今週最高潮に達したウォール街のインサイダー取引を巡る大捜査は、もっと大きな金融機関を巻き込む可能性が常にあった。大手のヘッジファンドか、ウォール街の銀行といったところだ。 だが、問題の機関がマッキンゼー・アンド・カンパニーになると予想した人は誰もいなかった。 一流経営コンサルティング会社のマッキンゼーにとっては、パートナーの1人であるアニル・クマール氏が賄賂に対する見返りとして内部情報をラジャラトナム氏に提供したことを認めただけでも、十分ひどい出来事だった(ラジャラトナム氏は容疑をすべて否認している)。 元代表がインサイダー取引で提訴された衝撃 だが、1994年から2003年までマッキンゼーの代表を務めたラジャト・グプタ氏がゴールドマン・サックスおよびプロ