11月26日に開催された「モバイル市場の競争に関する検討会」。キャリア関係者にとっては、衝撃の内容だったはずだ。 写真:石川温 「こんなんじゃ、“競争するな”と言っているようなもんじゃないか」 11月26日に総務省で行われた「モバイル市場の競争に関する検討会」を傍聴したキャリア関係者は、会が終わるとそう言って天を仰いだ。 傍聴していた業界関係者の誰もが、危機感を抱いたはずだ。周囲には、こんな提言が実現してしまったら、通信業界は終わってしまうのではないか、という悲壮感が漂っていた。 有識者によって発表された2つの「緊急提言案」の内容は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク各社のビジネスに大打撃を及ぼす可能性があるものだった。 ひとつは「シンプルで分かりやすい携帯電話に係る料金プランの実現」として、端末代金や通信料金の割引にメスが入った。 提言では「端末購入を条件とする通信料金の割引を廃止」と