小林 さて、どういうことから話していったらいいのか......、という感じですが(笑)。 いとう 問題山積ですからね(笑)。 小林 せいこうさんが、中沢新一さんや内田樹さんたちと一緒に進めていらっしゃる新聞広告の件(賛同者を募り、反原発を表明する意見広告を新聞に掲載しようという取り組み)を伺って、すごくいいアイデアだと思いました。僕の周りにも専門家がたくさんいて、それぞれのやり方で色々なことをしているけれど、ややもすると決めてかかっていらっしゃるようなこともあって。そうすると壁にあたってひろがらなくなってしまって、もったいないなと思うこともあるんですよね。原発についての会議やテレビの討論などでも、推進派と反対派がそれぞれの言い分を披露しておしまい、というパターンに終始してしまうものがよくありますけれどね。 いとう うん、よく見かけますね。 小林 定形とか型を持つのではなく、どちらに向かって
小林 お久しぶりです。小出さんと会うのは、数えて5回目ぐらいなんですよね。確か最初にお会いしたのは、4月末頃でした。 小出 小林さんは震災後、ここに随分早くに来てくれましたね。 小林 今年の締めくくりとして、僕らはエコレゾ ウェブにこの対談をアップさせたいなと思っているんです。 小出 はい。 小林 本当に、すごい年でしたよね。3.11があった2011年というのは。 小出 そうですね。私にとっては自分の人生も含めてひっくり返ってしまったような、大変な年でした。 小林 もしかしたら原子力という問題だけではなく、それまで日本のなかで隠れていたような様々なことが繋がったのではないかと思います。日本が辿ってきた歴史の中には色々な岐路がありましたが、小出さんなどが経験してきた60年代、70年安保から今に至る道を歩んできてしまった問題も、当然ながら福島が抱えている事柄には含まれていると思います。今後、僕
小林 上杉さんのフリージャーナリストとしてのご活躍はいつも拝見しています。東日本大震災についてもずっと取材をされていたと思いますが......。 上杉 震災直後からずっと取材をしていましたが、今回のことで本当に、日本のメディアシステムというか、言論空間のアンフェアさに嫌気がさしてしまいまして。 小林 そう、今日はその辺りのお話を伺いたいと思っています。実はこのシリーズの対談にメディア側の方に出てもらうのは初めてなんです。震災後、原発や環境問題の専門家の方々など、色々な人の話を聞いてきましたが、その現状を鑑みると、どうも日本のメディアというものが信用できないのではないかという思いを持たざるをえない。僕らが与えられている情報は本当に正しいのか?という疑問が、大分、この国の人達の間に広がってきたと思うんです。 上杉 日本のメディアの中にジャーナリズムがないというのも一つの理由なんですけれど、記者
宮台 今朝からtwitter流してたんですよ。もうすぐ不信任案の採決だけど、可決されたら、解散して、郵政選挙ならぬ脱原発選挙をすりゃいいって。人間万事塞翁が馬っていうか。原発をめぐって大きな政党は中が割れてるじゃないですか? 不信任案可決&総選挙はそこを整理するチャンスだったけど、グズグズになっちゃいましたね(笑)。 小林 原発が争点の総選挙になると結局経済のことが絡んでくるから、自民はそこで原発を内包した形で寝技みたいなとこに持ち込むようなことがあったんじゃないかと思うので、そこらへんはちょっとどうなんだろうと......。 宮台 そうですね。経団連など経済界は「お付き合い」の世界で、電事連の意見が前面に出るけど、自動車業界でさえ自然エネルギーに舵を切らないと世界市場で見放されて活路はないと思ってますからね。経団連の中の「お付き合い」からでてくる公式見解と、それとは異なる各企業の本音の、
卯城 何度かご挨拶させていただいていますが、リーダーの卯城です。 林 僕も何度か。 小林 そうだね。よろしくお願いします。 岡田 岡田です。結構なんでもやります。 小林 絵も描くんでしょ? 卯城 彼の絵は味があるタッチで下手なんですけど、1番センスがいいしアート心がある。だから「下手うま」みたいな愛嬌のあるやつは大体、彼がやっていて、この間の絵(明日の神話のコラージュ)みたいに上手くなきゃできないものは稲岡君が描いているんです。 エリイ 今日、このあと3人(稲岡君と岡田君と卯城君)は事情聴取に行く。 林 岡田君と稲岡君が直接、絵を貼ったので。 小林 マジ? 生々しい。 卯城 ははは(笑)。それ、内緒にしておこうって言ったのに。僕、実は一度行ってきて。今日は2回目ってことで。 小林 前に事情聴取に行ったときは、どういう状況だったの? 卯城 まずリーダーである僕が呼ばれて、一人で行ってきました
小林 今日は、30年にわたる原子力発電所建設反対の活動をしている祝島に、小出さんをお迎えして、このような会を催すことができてありがたく思います。福島で起きてしまったことで、僕はとても重要な局面に来ているのではないかと思っています。ぜひよろしくお願いいたします。 小出 今日は祝島に来てみなさんから元気をもらいたいと思って来ました。20年ほど前になりますが、私は一度ここに寄せてもらったことがあります。みなさんのデモのお尻にくっついて歩かせてもらったんですね。そのとき、こういう豊かな自然の中でこの自然と寄り添いながら暮らしている人がいるんだと元気をもらって帰った記憶があります。今回も、福島原子力発電所の事故以来、なんとも気分がよくなく、元気を分けていただきたい。それだけで来たかったんですが、小林さんと一緒にこんなところに出ること(登壇すること)になってしまったんですが(笑)。 小林 いま、福島の
東北の木材を使って被災した人たちの住まいを作る、仮設じゃない「復興住宅」プロジェクト。住む人の環境や雇用、町全体の活性化など、復興をあらゆる面からサポートする、この取り組みの実現に向けた話し合いをレポートします。 地域を活性化する、復興住宅という取り組み ――はじめに―― 東日本の復興を考えた時に、 これからのエネルギーはどうするのか、という話が当然出てきます。 福島は東京の電力を支えていたから 関係ないというのは本当に皮肉で悲しい話ですが、 とりあえず外したとしても、東北地方で必要な電力を どう選んで行くのかは、とても大事な問題です。 何年か前に田中優さんの紹介で、東北の豊かな山を活かしたバイオマスなどの 循環していく仕組みを考えて実践しようとしているチームを知りました。 宮城にある日本の森バイオマスネットワークと、栗駒木材、 そして東京にある天然住宅を中心としたチームなのですが、 今回
福島県人バンド"猪苗代湖ズ"としてチャリティーソングを配信するなど、福島県の復興支援をおこなっている箭内道彦さんとの対談が実現。クリエイティブディレクターとして世の中を牽引してきた彼が今、災害に見舞われた生まれ故郷に向ける想いとは。 明日に興味のなかった男が、福島との結婚を決めた 想定された価値観を変えていく 箭内 小林さん、相変わらず若いですね。 小林 そんな簡単に急に老けないよ。 箭内 (サイドの髪の毛を指して)あいかわらずココ、長いですね。 小林 (笑)。 箭内 今日は僕、取材のことについて何も分かっていないですから(笑)。エコレゾウェブに載っている他の記事を読んで、「すでにちゃんと話は伝わっているから、もう僕の対談はどうでもいいや」と思って。 小林 ははは(笑)。僕が箭内くんと、今なぜ話したかったかというと、とにかく福島県の問題がすごいでしょう? 箭内 そうなんですよ。僕が東京環境
3月15日、テレビが不穏なニュースを流し続ける最中、鎌仲ひとみ、Candle JUNE、小林武史の3名が急遽集まった。気になるのは、原発のこと。そしてこれからのエネルギー問題のこと。ダメージをターニングポイントに変えられるよう、私たちにできること、私たちがすべきことはなんだろう? 新たに始まりつつあるプロジェクトの、そのスタートとなった緊急会議の内容をお届けします。 STOP(ストップ)ではなく、SHIFT(シフト)する 自分たちが使うエネルギーを選択するということ 小林武史(以下、小林) ここ数日の出来事をうけて僕は鎌仲さんと話をするべきだと思って、きのう声をかけたら今日来てくれた(笑)よかった、すぐに話せて。 鎌仲さんはこれまでご自身が監督する映画などで原発の問題を訴え続けてきた方だけれども、いままさに原発は国の問題として注目されています。今まで日本人はエネルギーのあり方を、現状で当た
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