かつて賑わっていた地方が衰退、もしくは、消滅危機に追い込まれている状況を目の当たりにするのは、寂しさを禁じ得ない。自然、文化、コミュニティ等を含めて、日本の良さを残す地域も多く、何とかならないものかと思い悩むところである。地方への人の流れを取り戻し、都市集中型の構造を変えていこうとする場合、キーワードとなるのは、海外市場、外国人、そして高齢者ではないだろうか。 まず、海外市場に関しては、中国や東南アジアへの更なる進出と、アフリカ等新たな市場開拓への積極的挑戦である。日本企業は、主として都市部に住む日本人が顧客であるという発想から脱却して海外にいる顧客に目を向けるべきである。中国や東南アジアで働く日本人はだいぶ増えたが、まだ少ない。ましてやアフリカとなると、日本人には高いハードルで、極めて限られた人々だけの世界である。日本が高成長を享受できた時代には、日本に注目して、日本市場狙いの企業活動は